メーカー不詳「放送局型第123号受信機」修復記その5


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦前〜戦時中〜終戦直後のラジオその6 > メーカー不詳「放送局型第123号受信機」修復記その5

久々に自分のラジオとして入手した、メーカー不詳の「放送局型第123号受信機」 の修復をして見ました。


修復前の様子。古典ラジオミニミニ博物館の館長様が整備済みとの事で、非常に状態が良い。使用真空管は、12Y−V1(高周波増幅)、12Y−R1(再生検波)、12Z−P1(電力増幅)、24Z−K2(整流)、B−37(安定抵抗管)である。


修復前の内部様子。キャビネットも新調されており、非常に状態が良い。裏蓋も新たに製作されている。ここまで木工工作が出来るのは素晴らしい!!!


修復前のシャーシー内部の様子。ペーパーコンデンサーは全てフィルムコンデンサーに交換されている。ブロック型ペーパーコンデンサーの容器は見られるが、内部はケミコンに置き換えられている。ただ心配なのは、ヒーター回路の接続順は戦時臨時回路のとおり、最短配線でつながっている。(PL−12YR1−12ZP1−B37−24ZK2−12YV1の順)これでは、ヒーターとカソードに高電圧が掛かって、信頼性に問題があるので、接続順を標準回路図の順(PL−B37−24ZK2−12ZP1−12YV1−12YR1の順)に変更する事にする。一部布巻き線が見られるが、これはどうも新品に交換された物らしい。


12Y−R1と12Y−V1は、普通はシールドケースの帽子があるはずであるが、このシャーシーには、12Y−R1側にアルミのシールドの囲いが取り付けられている。レストアの苦労が伺われる。マグネチックスピーカーのコイルは巻き直しは実施されていない様であるが、コイルが断線したら巻き直しする事とする。

・・・という訳で、現在修復中です。このラジオは自分の所有品なので、ゆっくり修理したいと思いますので、更新が遅くなると思います。ご了承お願いします。修復内容の詳細は順次このページでお知らせします。お楽しみに!

このラジオと同型のラジオは、過去に修理経験があります。詳しくは、その1その2その3その4

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)

また、私のHP上で公開している写真、回路図、文章などの無断での2次使用はお断りします。一言メールにて断って頂ければ、一向にかまいません。私にラジオを修理依頼された方は、自由に使って頂いてかまいません。以上、よろしくお願いします。(以前、文章をそのまま雑誌に転記された事、HPで無断使用された事がありますので・・・。)

真空管ラジオを修理依頼される方はこちら

inserted by FC2 system