ナショナル「BX−210」修復記その8


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修理を依頼された、松下電器産業(NATIONAL)の「BX−210」 の修復をして見ました。


修復前の様子。オークションで入手し、一応鳴るそうであるが、動作が不安定との事で修理&点検にやって来た。使用真空管は、UZ−6D6(高周波増幅)、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80HK(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。


修復前の内部様子。年代相応であろうか?


修復前のシャーシー上部の様子。それなりの汚れが見られる。


修復前のシャーシー内部の様子。事故や修理の跡は見られないが、ダイアル糸は張り替えられたみたいだ。


オリジナルと見られる、ナショナル製のマジックアイの輝度は、ご覧のとおり。ほとんど光らず。


修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのペーパーコンデンサーと電源回路のケミコンを交換しました。ガリが有るというボリュームも交換しました。1次巻き線の断線が予想される出力トランスも交換しましたので、安心です。


スピーカーのグリルは再塗装する事にします。ダイアル窓は、水洗して汚れを落とします。


修復が完了したところ。各種試験後、問題なさそうなので完了とする。スピーカーグリルや飾り金具も再塗装して綺麗になりました。木製のキャビネットはご自分で再塗装されるとの事でしたので、そのままとしました。雑音も少なく、大きな音で調子よくガンガン鳴ってくれる。シャーシー後ろ側にマジックアイの消灯用のスイッチを取り付けましたので、普段は消灯して輝度の低下を防止して、大切に末永くお使いください!

以上交換部品代は約9,500円、修復作業時間は約10時間でした。

この同じ形式のラジオは何台か修理経験があります。詳細は1台目2台目3台目4台目、5台目、6台目7台目

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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