ナショナル「BX−210」修復記その4


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後ST管スーパーラジオその4 > ナショナル「BX−210」修復記その4

修理を依頼された、松下電器産業(NATIONAL)の「BX−210」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管はUZ−6D6(高周波増幅)、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80HK(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。一応抵抗やコンデンサーは交換したが、末永く安全に使いたいとの事で、安全点検と各種調整を依頼された。


修復前の内部様子。依頼主の方が一応レストアされているので、綺麗である。マジックアイはトーヨーの新品が付いている。


真空管試験器で試験したところ、高周波増幅のUZ−6D6はご覧のとおり、針がほとんど振れない程、劣化している。こんなにエミッションが低下した真空管は初めて見たのである!


修復前のシャーシー上部の様子。依頼主の方が清掃済みなんで、大変綺麗である。


修復前のシャーシー内部の様子。全ての抵抗とコンデンサーが交換済みである。


電源の1次側に入っているコンデンサーは普通のコンデンサーに交換されているが、電源の1次側に入れるコンデンサーは独自の安全規格を満たしたコンデンサーが望ましいです。


と言う訳で、1次側の安全規格を満たした特別なコンデンサーに交換しました。


修復が完了したところ。調整がかなりずれていました。エミッションの低下していた6D6も交換して、ガンガン鳴ってくれます。シャーシー後ろにマジックアイの消灯用のスイッチも取り付けましたので、普段は消灯して輝度の低下を防止して大切にお使いください。

この同じ形式のラジオは何台か修理経験があります。詳細は1台目2台目3台目、4台目、5台目、6台目7台目

以上、修復作業時間は約4時間、交換部品代は約1,700円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

このページが少しでもお役にたった場合は、下記をクリックし、拍手(?)をお願いします。
拍手する

匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)

inserted by FC2 system