東芝「かなりやC、5LA−65」修復記
(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその8 > 東芝「かなりやC、5LA−65」修復記
修理を依頼された、東京芝浦電気(TOSHIBA)の「かなりやC、5LA−65」 の修復をして見ました。
修復前の様子。外見に魅せられて購入したとの事でした。確かに東芝のかなりやシリーズでも、個性的な外観である。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、25M−K15(整流)と、古いラジオの構成である。整流管の25M−K15は比較的珍しく、豆球のランプが点灯出来ないので、ネオン管の暗いパイロットランプが少し寂しい。
修復前の内部様子。若干の埃も見られるが、比較的綺麗で状態も良さそうだ。
上部にチューニングと音量調整のツマミがある。中央の赤色のマツダのマークがネオン管のパイロットランプである。
修復前のシャーシー上部の様子。バーアンテナが見られる。
修復前のシャーシー上部の前面の様子。スピーカーも一体化しており、メインテナンスに優れている。
修復前のシャーシー内部の様子。事故や修理の跡は見られず、オリジナルの状態である。
キャビネットの下面には回路図も見られる。
プラスチックキャビネットは水洗して綺麗になりました。
修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのペーパーコンデンサーを交換しました。ケミコンは漏洩電流を計測したところ、使えそうなレベルだったので、このままとした。真空管はTV−7/Uで計測したところ、全て良好であった。
修復が完了したところ。最終通電確認したところ、ごそごそとノイズが出る。ショックを与えると止まったりする。原因は出力管35C5の不良だった。交換して完了となった。懐かしのラジオ、大切にお使いください。
以上修復作業時間は約4時間、交換部品代は約2,100円でした。
誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!
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