ナショナル「RE−290」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその8 > ナショナル「RE−290」修復記

修理を依頼された、松下電器産業(NATIONAL)の「RE−290」 の修復をして見ました。


修復前の様子。リサイクルショップで購入し、一応鳴るらしいが今後安全に使用するために修理&点検にやってきた。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)である。当時流行った2スピーカーモデルである。


このナショナルエンブレムは当初失われていたが、依頼主の方が複製して作製したそうである。すごいですね!


修復前の内部様子。依頼主の方が清掃したそうで、綺麗な状態である。


修復前のシャーシー上部の様子。清掃してあるので、かなり綺麗な状態である。


修復前のシャーシー下部の様子。ペーパーコンデンサーに加えて、オイルコンデンサーも見られる。


プラスチックのキャビネットは、水洗して綺麗になりました。


このラジオもPH端子を利用して、外部入力を楽しみたいとのご希望でしたが、ご覧のとおり外部プレーヤーを接続する特殊なプラグが欠品していて接続が出来ない。このプラグは、ナショナル独特で、ラジオに付属していた物である。


仕方が無いので、キャビネット裏蓋に、ネジ式の端子を新たに取り付けた。


修復が完了したシャーシー下部の様子。全てのペーパーコンデンサーとオイルコンデンサーを交換しました。ブロック型ケミコンは漏洩電流を計測したところ、140Vで0.4mAと使えるレベルだったので、このままとしました。


修復が完了したところ。各種試験後問題無さそうなので完了とする。ガンガン調子よく鳴ってくれる。トランスレス機は、パイロットランプが暗くて寂しいのである。是非とも大切にお使いくださいね!

以上、修復作業時間は約6時間、交換部品代は約1,300円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)

また、私のHP上で公開している写真、回路図、文章などの無断での2次使用はお断りします。一言メールにて断って頂ければ、一向にかまいません。私にラジオを修理依頼された方は、自由に使って頂いてかまいません。以上、よろしくお願いします。(以前、文章をそのまま雑誌に転記された事、HPで無断使用された事がありますので・・・。)

真空管ラジオを修理依頼される方はこちら

inserted by FC2 system