テレビアン「5S−18」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後ST管スーパーラジオその7 > テレビアン「5S−18」修復記

修理を依頼された、山中電機(TELEVIAN)の「5S−18」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、6Z−P1(電力増幅)、KX−12F(整流)である。


修復前の内部様子。依頼主の方が、色々と手を加えたらしい。


外部入力用にミニジャックが取り付けられているが、何故かPU端子(ピックアップ)とA端子(アンテナ)に接続されている。アース側はE端子(アース)に接続しなければならない。


出力トランスも断線して交換されているが、2次側が8Ω端子に接続されている。この頃のスピーカーのインピーダンスは、3〜4Ωがほとんどなので、2次側は4Ω端子に接続しなければいけない。このスピーカーのインピーダンスは3Ωであった。


修復前のシャーシー上部の様子。依頼主の方がレストアしたので、綺麗な状態であるが、シャーシーがキャビネットに固定されていない危険な状態であった。


修復前のシャーシー内部の様子。レストアされているが、元の状態がわからない程、部品が交換されている。一見したところ、抵抗値がおかしい部分も見られる。全ての配線を見直す必要があり、時間が掛かりそうである。


修復が完了したシャーシー内部の様子。間違い探しの様で、時間が掛かった。抵抗やコンデンサーの定数ミスが3カ所、部品の付け忘れ4カ所、ケミコンの極性ミスが1カ所、半田付け不良が1カ所あった。無駄に大きな耐圧や容量のケミコンが2カ所あったが、とりあえずこのままとした。固定されていなかったシャーシーは、きちんとネジで固定しました。


修復が完了したところ。ガンガン鳴ってくれる。各種試験後問題無いので完了とする。思い入れのあるAM放送を十分ご堪能し、大切にお使いください!

以上修復作業時間は約8時間、交換部品代は約1,000円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)

また、私のHP上で公開している写真、回路図、文章などの無断での2次使用はお断りします。一言メールにて断って頂ければ、一向にかまいません。私にラジオを修理依頼された方は、自由に使って頂いてかまいません。以上、よろしくお願いします。(以前、文章をそのまま雑誌に転記された事、HPで無断使用された事がありますので・・・。)

真空管ラジオを修理依頼される方はこちら

inserted by FC2 system