リンカーン「5M-111」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランス付きスーパーラジオその4 > リンカーン「5M-111」修復記

修理を依頼された、リンカーン(RINCAN)の「5M-111」 の修復をして見ました。


修復前の様子。このラジオは高校生の製作実習で組み立てられた教材のキットらしい。使用真空管は、6BE6(周波数変換)、6BA6(中間周波数増幅)、6AV6(検波&低周波増幅)、6AR5(電力増幅)、5M−K9(整流)である。


修復前の内部様子。キャビネットは綺麗だが、中は埃がすごかった。ケースとシャーシーには「E2 竹田」と赤マジックで名前が記載されている。E2は電気科2組であろうか?高校生が組み立てたと思われるキット、どんな半田付けや配線がされているか楽しみである。


修復前のシャーシー上部の様子。内部は埃でかなり汚れていた。エアガンで埃を吹き飛ばした。


修復前のシャーシー内部の様子。高校生が組み立てたとは思えない程、綺麗に配線されている。所々怪しい半田付けもあったが・・・。僕が高校生だった頃、こんなに上手に配線できたであろうか・・・?


キャビネットは水洗し、綺麗さっぱりとなりました。


修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのオイルコンデンサーを交換しました。ブロック型ケミコンは漏洩電流が多く、危険なので交換しました。この頃の出力トランスはだいぶ品質も安定してきて、断線するのはほとんどないので、このままとしました。


PH端子に外部入力でタブレットをつなげたいとのご希望で、入力トランスも製作しました。


修復が完了したところ。うまく調整がされておらず、ダイアルメモリと受信周波数がかなりずれていたので、調整し直しました。外部入力時は、回路の構成からクロストークがあり、若干ラジオの音が漏れます。外部入力時はチューニングをずらしてお使いください。では、お店で大切にお使いください。

以上、修復作業時間は約9時間。交換部品代は約4,200円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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