真空管ラジオでiPodを聞こう計画


(続)真空管ラジオ修復記 > 真空管ラジオでiPodを聞こう計画

最近よく、iPodなどMP3プレイヤーなどに入った音楽を、真空管ラジオで聞きたいとの声が聞かれます。ここでは、その具体的な方法を記載します。参考にしてください。

真空管ラジオでiPodの音楽を聞くには、2つの方法があります。このページでは、その方法をご紹介します。真空管アンプで聞いたのはこちら

1.まず簡単な方法として、ラジオのPU(ピックアップ)端子を利用する事です。この端子は、元々は真空管ラジオにレコードプレーヤー(ターンテーブル)を接続して、ラジオをアンプ代わりにして楽しむ為の機能です。といっても昔のレコードプレーヤーはピックアップ(カートリッジ)の方式が、現在の物と違うので、現在のプレーヤーを接続しても、綺麗に再生はできません。ここの端子にiPodを接続すれば、直接音を楽しめます。直接繋いでも鳴ることは鳴るのですが、PU端子の入力インピーダンスは、500KΩとかのハイインピーダンスですが、iPodなどのヘッドホン出力のインピーダンスは32Ωと、ローインピーダンスですので、効率が良くありません。正式には入力トランスなどを介して、インピーダンスマッチングして接続する事をお勧めします。またトランスレスラジオに接続する場合は、電源ラインとの絶縁の関係で、漏電ブレーカーが作動する場合がありますので、入力トランスで絶縁する事は重要となります。また戦前のラジオはPU端子がグリッド直結で切り替えスイッチが付いていないので、入力トランス側に切り替えスイッチを付けると使いやすいです。またPU入力時は、ラジオ本体で音量調整が出来ない場合がありますので、その場合はiPod側で音量調整をするか、入力トランスに音量調整機能を付けるしかありません。またこの入力トランスは、ラジオ本体の電源トランスや出力トランス、スピーカーや電源コードなどに近づけないでください。電磁結合してハム音やハウリングの原因になります!また、この方法で接続しても、高級真空管オーディオの様な忠実な音は再現されません。所詮真空管ラジオですので、再生はモノラルでハム音の混じったそれなりの音ですので、あまり音質に期待しすぎない様にお願いします。高音質を求める場合は、高級オーディオに接続してお楽しみください。よろしくお願いします。


これが自作したPU端子入力用の、インピーダンスマッチング用の入力トランスです。意外と良い音がしますが、音が忠実過ぎて趣きがありませんね。このラジオの修理の時に作りました。


こちらは切り替えスイッチの無いバージョンです。このラジオの修理の時に作りました。


こちらは音量調整付きのバージョンです。このラジオの修理の時に作りました。回路図はこちら


こちらもボリューム付きタイプです。このラジオの修理の時に作りました。回路図はこちら


こちらもボリューム付きタイプです。このラジオの修理の時に作りました。


こちらもボリューム付きタイプです。このラジオの修理の時に作りました。


こちらもボリューム付きタイプです。このラジオの修理の時に作りました。


こちらはPUモードに切り替えても本体の音量調整が効くので、こちら側にボリュームは取り付けておりません。このラジオの修理の時に作りました。


これもPUモードに切り替えても本体の音量調整が効くので、こちら側にボリュームは取り付けておりません。このラジオの修理の時に作りました。


これもPUモードに切り替えても本体の音量調整が効くので、こちら側にボリュームは取り付けておりません。このラジオの修理の時に作りました。


こちらもボリューム付きタイプです。このラジオの修理の時に作りました。

2.本当のAMラジオ放送の様な音で音を楽しみたいなら、本当の電波に音を載せて飛ばす方法があります。具体的にはAMトランスミッター(小型送信機)を製作する必要があります。これは「中波帯送信機」開発プロジェクトで詳しく紹介しております。こちらはトランジスターのキットなども販売されていますが、できれば送信側も真空管で製作したいところです。

これが自作したAMトランスミッター(送信機)です。1000KHzの電波に音楽を載せて送信しますので、本当のラジオ放送の様にチューニングして、音楽を楽しめます。これなら当時と同じ音で楽しめますので、お勧めです。ただし電波法の関係から、あまり強い電波は送信出来ません。あくまでも微弱電波の範囲でお楽しみください。この送信機で、実際のラジオを介して聞いた音はこちらです。


ご依頼主様のご希望により、再び微弱送信機を作製しました。このラジオの修理の時に製作しました。


その後、新たに送信周波数可変型の単球中波帯送信機を作製してみました。

入力トランスのボリューム付きとボリューム無しバージョンの違いは、PUに切り替えた時にラジオ本体でPUの音量調整が出来ないラジオ(ラジオ本体の音量ボリュームでPU切り替えするラジオ)の場合、ボリューム付きを、PUに切り替えた時にラジオ本体でPUの音量調整が出来るラジオ(ラジオ本体のモード切替スイッチでPU切り替えするラジオ)の場合、ボリューム無しを使用します。入力トランスの製作依頼も承れます。ボリューム付きで全て込みで6千円前後、ボリューム無しで5千円前後の費用が掛かります。(送付先によって送料が変わるため)お問い合わせはこちらまで。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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