東芝「かなりやQ」修復記その4


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修理を依頼された、東京芝浦電気(TOSHIBA)の「かなりやQ,5YC−606」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)と、オーソドックスである。キャビネットの色は、水色である。一応鳴るそうであるが、オーナーが大切にしたいという気持ちから、今後の安全の為に修理と点検を依頼される。2台続けてかなりやQである。


修復前の内部の様子。全体的に綺麗で状態も良い。


裏蓋の内側の回路図は、若干汚れている。


修復前のシャーシー上部の様子。錆も少なく、それ程汚れていない。


修復前のシャーシー内部の様子。故障や修理の跡もなく、当時のままである。信頼性の低いペーパーコンデンサーは、やはり一部が絶縁不良で発熱して、パラフィンが溶け出していた。


プラスチックのキャビネットは、完全分解して水洗し、綺麗に出来るのがうれしいです。


修復後のシャーシー内部の様子。信頼性の低いペーパーコンデンサーを全てフィルムコンデンサーに交換しました。ケミコンは漏洩電流も少なく、このままとしました。電源コードは傷もあり、汚れているので交換しました。


修復が完了したところ。周波数目盛りに若干のずれが有ったので、調整して解消しました。大切にお使いください!

以上、修復作業時間は約4時間、交換部品代は約1,400円でした。

このかなりやQに関しましては、以前同じラジオを修理した事があります。詳しくはその1と、その2と、その3と、その5をご覧下さい!

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売された「真空管ラジオ製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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