東芝「かなりやQ」修復記その1


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその3 > 東芝「かなりやQ」修復記その1

修理を依頼された、東京芝浦電気(TOSHIBA)の「かなりやQ,5YC−606」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)と、オーソドックスである。このラジオは良く売れたらしく、オークションや他のHPでもよく見かけるのである。人気もあって、結構金額も高くなったりするのである。最近、なんかオークションでも真空管ラジオが高くなっている様です・・・。依頼主の方が通電したところ、ヒューズが飛んだらしい。レストアされていないラジオをいきなり通電試験するのは、危険です。


修復前の内部様子。汚れは年代相応といったところであろうか。キャビネット上部の断熱材が剥がれかかっている。


修復前のシャーシー上部の様子。油汚れも見られて、それなりに汚い。


修復前のシャーシー内部の様子。修理や大きな事故の形跡はみられない。


プラスチックキャビネットは完全分解し、綺麗に洗浄出来るのがうれしいです。


修復が完了したシャーシー内部の様子。すべてのペーパーコンデンサー、オイルコンデンサー、電解コンデンサーを交換しました。抵抗も電力系の抵抗を交換しました。また安全の為に、電源コード、パイロットランプ、ヒューズ等も交換してあります。スイッチの絶縁試験は良好でした。ボリュームには接点復活剤で清掃したため、ガリも無く良好。ロータリーSWは接点を磨きました。


修復が完了したところ。調子よく鳴ってくれる。やはり素直に問題なく直るラジオは気持ちが良い。是非とも大切にお使いくださいね!

以上、修復作業時間は約4時間、交換部品代は約1,500円でした。

このかなりやQに関しましては、以前同じラジオを修理した事があります。詳しくはその2と、その3と、その4と、その5をご覧下さい!

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