オンキヨー「OS−46」修復記
(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランス付きスーパーラジオその3 > オンキヨー「OS−46」修復記
修理を依頼された、大阪音響(ONKYO)の「OS−46」 の修復をして見ました。
修復前の様子。オークションで入手したが、音が小さくなってきたので、自分でコンデンサー類を交換したが、抵抗が焼けたとの事で、修理にやってきた。使用真空管は、6BE6(周波数変換)、6BA6(中間周波数増幅)、6AV6(低周波増幅)、6AR5(電力増幅)、5M−K9(整流)、6Z−E1(同調指示)である。
修復前の内部様子。それなりに綺麗そうであるが・・・。
回路図が残っているので、助かります。
マジックアイはご覧のとおり、ほとんど光らず。オークションの説明文では、輝度は50%と記載されていたが、これでは5%程度であろう・・・。(笑)
修復前のシャーシー上部の様子。確かに綺麗ではあるが・・・。(嵐の前の静けさ・・・。)
修復前のシャーシー内部の様子。うーん、なんかおかしくねーぇ?
古いペーパーコンデンサーも残っているが、そこいら中に350V22μFのケミコンが・・・。何故?
こちら側にも350V22μFのケミコンがたーくさん。しかも+−が逆に接続されている。ああ、なんと恐ろしい。ケミコンは+−を逆に接続すると、漏洩電流が増大して、破裂します。ケミコンが破裂すると、とんでもない事になります・・・!抵抗が焼けた原因も納得。どうやらチューブラー型のペーパーコンデンサーが、すべて350V22μFのケミコンに置き換えられている様子である。しかも+−を考慮せずに・・・。とんでもない状況でした。大事故にならなくて良かったです。これではすべて部品交換の配線し直し作業となりそうです。回路図が付属されていたのが、唯一の救いです。最初から完全分解した方が、早いかも?
とりあえず気を取り直して、前面のパネル部分を外して、洗浄しました。
電気配線の修復が完成したシャーシー内部の様子。安全の為に全ての抵抗とコンデンサーを交換しました。回路図とチェックしながら配線し直しましたので、かなり時間が掛かりました。
修復が完了したところ。いろいろと問題が発生して大変でしたが、やっと完成しました。各種試験&調整後問題無さそうなので完了とする。大切にお使いくださいね!
以上、修復作業時間は約11時間、交換部品代は約4,300円でした。
誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!
このページが少しでもお役にたった場合は、下記をクリックし、拍手(?)をお願いします。
匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)