八欧無線「6S-12」修復記その2


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修理を依頼された、八欧無線(GENERAL)「6S−12」型 の修復をして見ました。


修復前、キャビネットのキズも少なく良好。内部の埃も年代相応で、保存状態は良好である。ダイアル糸が切れて、チューニングが出来ない。この機種は、自分も1台持っているが、自分の物よりずっと状態が良好である。使用真空管は6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80BK(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。


修復前のシャーシー、埃に覆われており触りたくない状態!最近は見慣れてしまいましたが・・・。ダイアル糸が切れていたが、糸掛け図が本体に記載されていなかったので、少々悩んで糸掛けが完了しました。


シャーシー内部の状態。修理や改造の跡はない。ペーパーコンデンサーはやはり絶縁不良で発熱した跡が見られる。


キャビネットやダイアル窓などは、完全分解して洗浄・清掃を実施しました。マジックアイの窓や、ダイアル指針は再塗装しました。


電気配線の修復が完了した所。全てのペーパーコンデンサー・電解コンデンサー・抵抗などを規格に十分余裕を持った新品に交換しました。


シャーシー上部の様子。清掃により綺麗になりました。動作試験をしてみると何故か鳴らない?調べてみるとアンテナコイルの1次側が断線していたので修理して鳴るようになりました。珍しい故障でした。その後も感度がとても悪く、IFTを調整してもいまいち。原因は2段目のIFTの不良。交換したら感度も良く順調!


修復が完了した所。各種調整後1時間程テストして、問題がないので完了とする。是非とも大切に使ってください!

以上、修復作業時間は約10時間程度でした。


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