513H修復記


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<206番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前の様子。(写真1)何と中学生の方からの修理依頼である。一応動作すると言う事で「ばざーら」で購入したが、ツマミとダイアル指針が欠品であるらしい。使用真空管は6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、6Z−P1(電力増幅)、KX−12F(整流)が付いている。オリジナルはUZ−42(電力増幅)、KH−80BK(整流)である。

2.修復前の内部の様子。(写真2)内部はある程度清掃されている。内部には外部入力端子らしきジャックが追加されている。

3.修復前のシャーシー内部様子。(写真3)一応全てのペーパーコンデンサーは自分で交換したそうであるが、ケミコンや抵抗はそのままであるとの事でした。

4.ダイアル駆動部分の糸は自分で張り替えたが、動きがスムーズではないらしい。(写真4)指針も折れて欠品である。一応受信は出来たらしいが、調子が悪く感度が良くないとの事でした。調整すれば感度は良くなるでしょうね!中学生の方が真空管ラジオに興味を持ち、これだけ自分で修理したのは大変すばらしい事ですね!今後若い技術者が育つことを期待します!

5.修復前のシャーシー上部の様子。(写真5)エアガンで埃を吹き飛ばしました。

6.内部の結合コンデンサーに、何と電源1次側の安全規格を満たしたフィルムコンデンサーを使用している。(写真6)(水色の2個)これらのコンデンサーは、電源1次側様に使う特殊なコンデンサーです。これらはもったいないので、普通のフィルムコンデンサーに交換し、電源の1次側に付け替えておきます。

7.修復が完了したシャーシー内部の様子。(写真7)全ての抵抗とコンデンサーを交換しました。電源コードも交換し、うまく動かなかったダイアル糸も張り直しました。動作させてみると、ボリュームに付いているPU切り替えのスイッチが接触不良でした。これは3極投入型の特殊な接点なので、交換ができませんので、PU切替は殺しました。感度が悪い原因は、コンデンサーの不良でした。交換して調整後、良好になりました。

8.修復が完了したところ。(写真8)ツマミはオリジナルの在庫品で撮影しました。調整と各種試験後、問題なさそうなので完了とする。整流管のKX−12Fは内部でスパークの様に光が見えるので、早めに交換することをお薦めします。では大切にお使いくださいね!

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

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