STEREO修復記


真空管ラジオ修復記モバイル > ゼネラル「STEREO」修復記

<202番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前のシャーシー上部の様子。(写真1)父の形見という大型ステレオから、内部を取り出したシャーシーが修理にやって来た。通電したら、一応鳴ったが、すぐにヒューズが飛んだそうである。使用真空管は本体では、12DT8、12BA6、12BE6、12BA6、12BA6、6AV6、12AU7A、12AU7A、12AX7、30A5、30A5、30A5、30A5である。

2.修復前のシャーシー上部様子。(写真2)大型のステレオらしく、真空管が多数配置されている。基本的にはトランスレス回路であるが、ヒータートランスも配置されており一部の真空管とパイロットランプを点火している。

3.復前のシャーシー内部の様子。(写真3)かなり複雑である。普通のラジオの3倍以上の部品点数である。信頼性の低いペーパーコンデンサーは、この頃は使用されていないが、その代わりオイルコンデンサーが多数使われている。これらも交換が必要である。

4.これをご存じであろうか。(写真4)確か「リバーブ」とか「エクスパンダー」とか呼んでいたと記憶するが、出力を振動で物理的にバネを振動させ、それをピックアップで入力に帰還させて機械的に遅延させ、エコー効果を得るしくみである。

5.こちらはMPXユニットであろうか?(写真5)FMのテレオ放送を受信する為の、オプションであった。こちらの真空管は、12AT7、12AU7、12AU7である。

6.MPXユニットのシャーシー内部の様子。(写真6)こちらもたくさんオイルコンデンサーが使用されている。

7.本体シャーシー内部に、豆電球を2個発見した。(写真7)これは、左右のB回路の電流ヒューズとして使われているのであろうか?

8.電源の1次側のコンデンサーは破裂していた。(写真8)ヒューズが飛んだ原因はここであろう。ここに使われるコンデンサーはACラインバイパス用の安全規格を満たした物を使う必要があります。

9.修復が完了したシャーシー内部の様子。(写真9)すべてのオイルコンデンサーとケミコンと電源コードを交換しました。ブロック型のケミコンは漏洩電流も少なく、このまま使用することにしました。

10.修復が完了したMPXユニットのシャーシー内部の様子。(写真10)こちらも普通の5球スーパー並の部品点数がありました。全てのオイルコンデンサーとケミコンを交換しました。

11.エクスパンダーのツマミを回すとドラムが回転し、音の広がり具合が視覚的に表示される仕組みであるが、残念ながらコイルの断線で、エクスパンダーは動作していない。(写真11

12.修復が完成してテストしているところ。(写真12)写真にはスピーカーは1個しか写っていませんが、2個繋げてます。必ず左右取り付けてお使いください。FMはアンテナを付けないと鳴りません。またトランスレスなんで、シャーシーに触れると感電の危険性があります。電源プラグのN表示側を、コンセントの接地極側に挿すと感電しませんので、お守りください。ではお父様の形見のステレオ、大切に末永くお使いください。

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

真空管ラジオ修復記モバイルトップページに戻る


inserted by FC2 system