6S-8修復記


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<187番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前の様子。(写真1)使用真空管は、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80HK(整流)、EZ−6E5(同調指示)と、ゼネラルST管ラジオのスタンダードである。外観は異常に綺麗である。キャビネットは再塗装されサランネットも張り替えられている。ツマミはオリジナルではない様だ。いったい内部はどの様になっているであろうか・・・???ところでネットで6S−8を検索すると、別の外観のラジオが見られる。こちらは、目盛板にも回路図にもきちんと「6S−8」と記載があるので、間違えないハズであるが・・・?

2.修復前の内部様子。(写真2)そこそこ綺麗であるが・・・。外観でだまされてはダメです!(爆!)

3.マジックアイはトーヨー製に交換されているが、ご覧の様にほとんど光らず。(写真3)・・・と言うことは、かなり使い込まれた証拠である!他の真空管も交換されている様だ。

4.修復前のシャーシー内部の様子。(写真4)やはり電気回路の修理や交換は実施されていなかった。でも直す自分としては、目茶苦茶にいじり回されているよりは、オリジナルで良かったかも?

5.内部には危険なコンデンサー等がそのまま・・・。(写真5)外観に惑わされてそのまま通電して使用していたら・・・。

6.修復前のシャーシー上部の様子。(写真6)ヒューズに何と3Aが付いていた。これでは全然役に立ちません!

7.ダイアル目盛り盤のフェルトも、鮮やかなピンクの物に張り替えられている。(写真7)オリジナルはエンジ色であると思われる。7個の豆球のうち、5個は交換されているが、何故全てではないのかなぁ???ここまで交換したら、全部交換すれば良かったのにと思ってしまうのであります!

8.修復が完了したシャーシー内部の様子。(写真8)全ての抵抗とペーパーコンデンサーとケミコンを交換しました。ご希望により、マジックアイの消灯用のスイッチも取り付けました。ロータリーSWのステンレス球が外れており、カチカチ感が無いので、取り付けて感触も良好になりました。

9.修復が完了したところ。(写真9)真空管試験器でテストしたところ、整流管の80BKがカソードとプレートの漏洩電流不良で交換しました。テスターでチェックすると導通がある。もしこのまま通電したら、ケミコンに直接交流が流れて、恐ろしい事になったであろう!通電しなくて点検に来て、本当に良かったです!推測すると、キャビネットなど再塗装してラジオを楽しんでいたが、内部の電気配線はそのまま使っていた。そのうち整流管がショートし、交流がB回路に流れ、ヒューズが飛んだ。今度はヒューズが飛ばない様に3Aの大きなヒューズを取り付けたが、強烈な音でブー音が出て鳴らなくなり、自分で直せないのでそのままオークションで処分した。外観が綺麗なので、オークションでも高値が付いたが、実はとんでもない状態であった・・・かな?各種調整後、問題無さそうなので完了とする。綺麗なラジオ、大切にお使いくださいね。

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

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