6S-5修復記


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<181番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前の様子。(写真1)使用真空管は、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80HK(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。

2.修復前の内部様子。(写真2)おやおや、良く見るとUZ−42が2本挿さっている。1本は6Z−DH3Aのはずである。真空管が抜けて、訳が解らず適当に挿したのであろうか?またヒューズは取られている。このままで通電出来ない様にとったのか、それとも通電して飛んで取ったのであろうか?このまま通電したかと思うと、ああ恐ろしい〜!!

3.ダイアル目盛りには、東京方面の放送局名が紙に書かれて貼られている。(写真3)本当はダイアル目盛りの前に、透明なプラスチックの板が有るのであるが、割れたのかこのラジオには無くて、手で針が触れる状態である。

4.修復前のシャーシー上部の様子。(写真4)それなりに汚れや錆が見られる。よく見ると、同調バリコンのトリマーが壊され、アンテナ線が接続されている。またアンテナコイルが交換されSTAR製が付いているが、1次側が切れている。推測するに、アンテナコイルの断線により感度が低下し、同調バリコンのトリマーから直接アンテナ線を出したらしい・・・。

5.修復前のシャーシー内部の様子。(写真5)電源コードが途中で継ぎ足しされていたり、一部コンデンサーが交換されている。どうも昭和40年代位に、修理された様だ。ダイアル駆動の糸も、太い凧糸に交換されているが、太すぎて動きがスムーズではない。きちんとしたダイアル糸に交換することにした。

6.修復が完了したシャーシー内部の様子。(写真6)全ての抵抗とコンデンサー類を交換しました。ボリュームも不良で交換しましたが、PU切り替え3Pスイッチ付きのボリュームは特注品なので高いです。一度交換されたらしい出力トランスの1次側巻線も断線していたので、こちらも交換しました。またこちらも修理で交換されていたアンテナコイルの1次側も断線していたので、巻き直して修理しました。意外と状態が悪かった様です。マジックアイは残念ながら全く光りません。6E5は新品が1本5,000円程度まで高騰しているので、ソケット交換が必要ですが安価な、6E5Cを取り付けました。シャーシー横に消灯用のスイッチを取り付けましたので、普段は消灯して貴重なマジックアイの消耗を防いでお使い下さい。

7.修復が完了したところ。(写真7)各種調整後試験も実施し、良好でしたので完了とする。割れて欠品だったダイアル窓も作製しました。バリコンのトリマが破壊されていたり、アンテナコイルが交換されていたりと、調整するもあまり感度が良くなりませんでした。実家から発掘した秘伝のラジオ。大切に末永くお使いください!

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

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