T-40修復記
真空管ラジオ修復記モバイル > T-40修復記
<175番のラジオの修復内容詳細>
1.修復前の様子。(写真1)実家から頂いた戦前のラジオで、是非とも音を聞いてみたいとの事で修理を依頼される。使用真空管は、UZ−57(再生検波)、UZ−56(低周波増幅)、UX−12A(電力増幅)、KX−12F(整流)である。
2.修復前の内部様子。(写真2)タバコのヤニや錆で、内部も汚れている。回路図も形式を示す銘板も見あたらないが内部の張り紙で、T−40型と判明した。
3.セルロイド製のダイアル窓は、日に焼けたのか、タバコのヤニなのか、内部が全然見えない。(写真3)日に焼けている場合は、修復が不能です。
4.修復前のシャーシー内部の様子。(写真4)改造や修理の跡は無いが、部品の半田が取れていたり、変な配線になっていたり、本当に動作していたのであろうか?良く見ると、回路的におかしい所があったり、半田付けが下手だったりと、かなり怪しい・・・?真ん中に大きく見えるのは紙ケースのケミコンであるが、ケミコンのリードの1本が、ミゼットバリコンに繋がっていたりと、回路的に変である?誰かが目茶苦茶にしたのであろうか?
5.修復前のシャーシー上部の様子。(写真5)年代相応の汚れと錆も見られる。マグネチックスピーカーのコイルは、珍しく導通があったので、このまま使用する事にする。
6.ダイアル目盛りは、ご覧の様にまあまあかな?(写真6)かなり汚れてはいますが・・・。
7.シャーシーは、再塗装の為、完全に分解しました。(写真7)サンダーで錆を落とし、再塗装に備えます。
8.シャーシーの再塗装が完了したところ。(写真8)ご覧の様に、見違える程綺麗になりました。
9.修復が完了したシャーシー上部の様子。(写真9)トランスのカバーも再塗装し、かなり綺麗になりました。どうです?
10.電気配線の修復が完了したところ。(写真10)全ての配線をやり直し、抵抗やコンデンサー類も全て新品を使用していますので、安心です。
11.修復が完了したところ。(写真11)キャビネットは洗浄し、ワックスクリーナーで仕上げました。またサランネットも張り替えを実施し、見た目の印象はかなり綺麗になりました。各種絶縁試験も良好でしたが、出力管のUX−12Aがやや弱っていました。UX−12Aは、現在は大変貴重で高価ですので、このままとしました。欠品のツマミは、サトーパーツのK−2056というツマミを取り付けました。戦前の貴重なラジオ、是非とも大切にお使いください。
パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)
真空管ラジオ修復記モバイルトップページに戻る