6S-10修復記


真空管ラジオ修復記モバイル > 6S-10修復記

<167番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前の様子。(写真1)修復前の様子。このラジオも「ばさーら」さんからの修理依頼品である。戦前の昭和13年頃の6球スーパーである。使用真空管はオリジナルでは、UZ−58(高周波増幅)、Ut−2A7(周波数変換)、UZ−58(中間周波増幅)、UZ−2A6(検波&低周波増幅)、UZ−2A5(電力増幅)、KX−80(整流)であるが、Ut−2A7(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−2A5(電力増幅)、KX−80(整流)に改造されている。

2.修復前の内部様子。(写真2)シャーシーの錆があって、あまり状態は良くない。2.5V管から6.3V管に変更されており、内部にヒータートランスが追加されている様である。

3.内部には幸いな事に、回路図も残っているが・・・。(写真3

4.内部はどこまでがオリジナルなのか解らない。(写真4

5.銘板もご覧のとおり。(写真5)さてさて、うまく修復出来るであろうか・・・?

6.修復前のシャーシー上部の様子。(写真6)錆がかなりひどく、キャビネットも虫食いで粉がたくさん出てくる。

7.修復前のシャーシー内部の様子。(写真7)ヒータートランスが追加され、かなり改造されている。

8.なんと、IFT内部はこんな感じになっていました。(写真8)中間周波数は175KHzです。

9.ダイアルパネルには、各放送局のコールサインが記載されている。(写真9)中央の小さな目盛りはメインの指針が回る間に、ちょうど4回転する。

10.これは何かと思ったら、パディングコンデンサーの様だ。(写真10)板の締め付け具合で、容量が変わる仕組みである。上のIFTにも見られる構造である。

11.電気回路の修復が完了したところ。(写真11)改造されていた部分を元の回路に戻しました。全ての抵抗やコンデンサーを新品に交換してあります。アンテナコイルは断線の為に巻き直しました。トランスは絶縁抵抗のチェックをしましたが、絶縁抵抗も良好で安心しました。いろいろと、回路がおかしな所が多数ありました。

12.修復が完了したところ。(写真12)各種調整後、問題無さそうなので完了とする。調整箇所が、すべてシャーシー下部からなので、かなり苦労した。発振器とオシロスコープまで動員して調整したが、感度はそこそこである。修理に、ものすごく苦労したラジオでした。

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

真空管ラジオ修復記モバイルトップページに戻る


inserted by FC2 system