CM-375修復記
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<157番のラジオの修復内容詳細>
1.修復前の様子。(写真1)使用真空管は12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、35W4(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。真空管を試験したところ、かなり劣化が見られる。マジックアイ付きセミトランスレスラジオの様である。
2.修復前の内部様子。(写真2)パイロットランプとマジックアイのヒーター用のトランスが付いており、何だか中途半端な作りである。レス用のマジックアイ12Z−E8を使って、整流管を19A3にすれば、トランスは必要無いのに、何故こんな回路にしたのであろうか?
3.付いていたマジックアイは、ご覧のとおり、ほとんど光りません!(写真3)ナショナル製なので、1度も交換されてなかったと考えられます。
4.修復前のシャーシー上部の様子。(写真4)埃が積もっていたが、エアーガンで一気に吹き飛ばすとそれなりに綺麗になりました。
5.修復前のシャーシー内部の様子。(写真5)事故や修理の跡は見られない。
6.修復後のシャーシー内部の様子。(写真6)全てのペーパーコンデンサーを交換しました。ケミコンは漏洩電流も少なく良好でした。通電試験してみたが残念ながら鳴らない!調べてみると、AVC回路の抵抗2MΩが1本断線、その他致命的な故障として、PU(ピックアップ)切り替え付きのボリュームのスイッチの接点がPU側のまま切り替わらない。どうりでラジオの音が出ない訳だ。しかもこのボリュームはトランスファー接点2回路なんで、現在は入手できないタイプである。残念ながらPU切り替えを諦めて、接点を直結してラジオ専用にするしか方法はない。(リレーを付けて、PU切り替えという方法も有るのだが・・・。)ボリュームの切り替えSWをバイパスさせて通電テストしてみると、ハム音がものすごい。調べてみると出力管30A5のヒーターとカソード間の絶縁不良であった。真空管を交換して、やっと正常に鳴ってくれた。
7.修復が完了したところ。(写真7)残念ながらPU切替は出来ません。マジックアイは新品を取り付けて撮影しています。修復に、思ったより手間が掛かったラジオであった。大切にお使いくださいね!
パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)
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