ナショナル「ＵＭ−６８０」修復記その２

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修理を依頼された、松下電器産業（ＮＡＴＩＯＮＡＬ）の「ＵＭ−６８０」 の修復をして見ました。

修復前の様子。子供の頃、家にあったこのラジオを分解して、家族に怒られたという思い出のラジオをオークションで入手したそうである。使用真空管は、６ＢＥ６（周波数変換）、６ＢＤ６（中間周波数増幅）、６ＡＶ６（検波＆低周波増幅）、６ＡＲ５（電力増幅）、６Ｘ４（整流）、ＥＺ−６Ｅ５（同調指示）である。ツマミが欠けていたりと、あまり状態はよろしくない。

修復前の内部様子。かなりの埃で汚れている。清掃をされなかったらしい。

キャビネット上部も塗装が剥げて思ったより状態が悪い。

マジックアイはご覧のとおり、真っ暗な状態でかろうじて見える程度。

修復前のシャーシー上部の様子。汚れが酷く、ナショナルラジオ特有の豆球の配線もボロボロで、オマケにダイヤル糸も切れていて、状態は悪い。バーアンテナが回転でき、最良の受信方向に向ける事ができる仕組みである。

修復前のシャーシー内部の様子。事故や修理の跡は見られない。真空管は周波数変換の６ＢＥ６だけが交換されたらしくマツダ製が付いていたが、他のオリジナルと見られるナショナル製は、かなり使われたらしく、劣化が激しかった。

前面パネルは外して水洗しすっきりしました。

電気配線の修復が完了したところ。全てのペーパーコンデンサーとケミコンを交換したので安心です。電源コードと、ボロボロの豆球の配線も交換しました。次は動作確認に移ります。

修復が完了したところ。マジックアイはは新品にて撮影しています。バーアンテナなんで感度よくなってくれる。各種試験後、問題無さそうなので完了とする。思い出のラジオ、大切にお使いください！

以上、修復作業時間は約８時間、交換部品代は約２，６００円でした。

この同型のラジオは以前修理の経験があります。詳しくはこちら。

誠文堂新光社から２００７年１１月１６日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、２００８年１２月１７日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、２００９年１０月２２日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、ＣＱ出版社から２０１０年４月１９日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも１冊ご購入をお願いします！

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