読者様の真空管ラジオのページその8


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ここでは、読者の方々が修理した真空管ラジオや、自作した真空管ラジオ等を紹介したいと思います。

R−71.タイガー電機(CONSERTONE)「M-57」

R−72.自作4球スーパー

R−73.自作ニキシー管時計


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R-71.タイガー電機(CONCERTONE)「M-57」 (広島市のY.A様が修復したラジオです)

修復したシャーシー上部の様子です。以前に僕が修理した同型のラジオの修理記録を参考にされたそうです。


修復したシャーシー内部の様子です。部品が入手出来ずに一部代用品を使用しています。低周波トランスが断線していましたので、CR結合に改造してます。チョークコイルも断線してましたので、抵抗に置き換えました。


修復が完成したところです。回路図を書いてみました。

R−72.自作4球スーパー (東京都調布市のK.U様が製作したラジオです)

自作の4球スーパーが完成?しました。

制作のきっかけは今を去ること40年前の私が高校生のころ、某所にて使われないまま捨てられそうだった古いパーツの山に遭遇し「欲しけりゃもってけ」と言われことでした。TRIOと書かれた緑の箱の中に部品と一緒に入っていた回路図に従いパーツを集めてみると、整流管以外の球(6BE6,6BD6,6AV6,6AR5)やコイル、バリコン、Pコンが揃ったのでモノ好きな私はそのころでも古かった真空管ラジオの組み立てに挑戦すべくシャシーを買って加工し始めたのですがそのとき手に入った電源トランスは中古でボロボロ。買い直すべく秋葉原の専門店を覗くと当時の私にはデカい金額で…というわけで計画はうやむやになりシャシーとパーツは箱に入れられ押入れの隅へと沈んでいったのでした。

それから40年、昨年に一人暮らしとなり家の整理をしたことで私はその仕掛りのラジオと再会、箱の中を転がる真空管を見ているうちに二度忘れられたタマやコイルをせめて一度くらいは機能させてやりたい気持ちになりプロジェクトを再始動。失われていた回路図をネットで見つけ(こちらのサイトにもおせわになりました)眺めているうちに「ヒーターには交流そのまま流すし、高圧の直流は雑な作り方だし」と思いだしたのです。不義理したタマたちにせめておいしいメシ(電源)食わせたい(?)そんな思いでA,B電源はどちらも安定化するべく考えはじめました。

B電源は最初は250Vをトランスで作りそれを安定化しようと考えたのですが、もとの回路図を見ているうちに抵抗をシリーズして各球の電源にしていることに気づいた私は「50Vのトランス5つと3端子IC5つで安定化した50Vを5つ作って積み重ねれば100V=>90V,200V,250Vが安定化した状態で得られる」とアホな事をひらめき、秋葉原の専門店の通販で「50V0.1Aのトランスを5つ、12V2Aを1つ」をオーダーし今度はカード決済したのです。

A電源は突入電流対策として、安定化用レギュレータICを可変電圧式にし制御端子にCRとトランジスタでスローターンON回路を構成しようとしましたが、ICのデータシートに記載の回路をシュミレートすると電圧の下限が4Vちょっとまでしか下がりません。これでは効果が薄いのでシュミレーター上で回路をこねくり回した結果、下限を2Vちょっとまで引き下げることに成功、30秒以上のスローターンONが実現できる目処がたちました。

そして6ヶ月の組み立て作業の結果、電源トランス6つを擁したバカでかいラジオが出来上がりました。(写真に写ってる全体で1つのラジオです)なにせ真空管ラジオのことなんかよくわからないまま回路図をかなり無視して組んだので「ピーピー発振して終わりかな?」と覚悟をしながら電源を入れてボリュームを上げバリコンを回すと「ヒヨーン」という音の中に人の声らしきものが聞こえ始めだんだんとそれがはっきりとした会話になっていきハムがほとんどないので真空管セットらしからぬ感じの音ではあり、シリコンブリッジ整流どころか電源ICを8つ使うという思いっきりソリッドな回路ですが、40年眠らされていた球たちがちゃんと仕事をしてくれていることは確かで、真空管が赤や青く(!)輝くのを見ながらラジオを聞いているとしみじみと嬉しい感じがします。箱に入れスピーカーもまともなものにする計画でしたが真空管が灯るのを見るのが楽しくて、おそらく当面はバラック状態です。

A電源のスローターンですが、テスターで様子を見たところシュミレーション通りの結果となってくれました。B電源についても250V出力部で誤差は2V程度に収まってくれています。安定化の結果カップリングCは最大200V加圧になると考え耐圧をあえて250Vにしてみることにしましたが現状問題なく動いています。

R−73.自作ニキシー管時計 (東京都調布市のK.U様が製作した時計です)

 真空管ラジオを組み立てて以来、古風なデバイスに惹かれるようになっているのですが、そんな中スマホを眺めているとニキシー管を使った時計の広告が目に止まりました。結構な値段だったので管の売値を調べてみると意外なことにIN-4という管が2つで2,500円程度で売られています。使い方を調べると保護抵抗とドライバICで制御可能でこれなら自分で高級な時計が作れるそんな動機でIN-4を4本とドライバICを購入したのです。
 ところが管はあってもソケットが見つかりません。そこで管1本とコントロールIC用ソケットをハンダ付けした小さな基板を作り、マイコンの載ったメイン基板とコネクタ等で接続することに。ソケットピンを使うことも考えましたがIN-4はピンの間が狭くソケットピンの太さだと160Vの絶縁には近くなるので基板に管を直接をハンダ付けすることにしたのです。
 やがて制作を依頼したプリント基板が届いたので管も含めた部品を取付け、チェックをし電源をつないでいざ試運転‥一本だけ灯りません。ルーペでよく見ると管にヒビ。基板に挿した時に引っかかったので少し力をかけてしまったことで貴重な管を割ってしまっていたのです。申し訳ない気分で再び発注し、届いた管を基板にハンダ付けしようとすると今度は全くハンダを受け付けません。ハンダが付いた方のピンは銀色に輝いていて、付かない方のピンは灰色くくすんでいます。どうやら前のオーダーはスズめっき、あとのはニッケルめっきのピンの管だったようなのです。販売サイトで見た「足の種類はまちまち」という言葉の意味がその時わかった次第です。
 結局、管を傷つけないよう基板に差したままピンを電動ヤスリでを削りフラックスを足してハンダづけすると、”いやいやながら”といった感じでハンダが一応はのってはくれましたが、とても褒められた出来ではありません。
 やはり、ノウハウのないことは簡単にはできないというわけで。

 僕もニキシー管時計を製作した事があります。詳しくはこちら

写真を投稿して頂いた皆様、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします!
他の方々もお手持ちのラジオを見せて頂けませんか?お持ちの方はコメントと写真(サイズの小さい物、320×240ピクセル位を2〜3枚程度)を、メールフォームにて是非ともお送りください!あまりにも大きなサイズの添付ファイルは自動的にフィルターで落とされます。よろしくお願いします!

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誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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