山水「PM−8」修復記
(続)真空管ラジオ修復記 > 自作ラジオとその他のラジオその4 > 山水「PM−8」修復記
修理を依頼された、山水電気(SANSUI)の「PM−8」 の修復をして見ました。
修復前の様子。当時のカタログはこちら。学校校内放送やイベントなどに使う、3バンドチューナー付きモノラルアンプである。使用真空管は、6AQ8(FM高周波増幅)、6AQ8(局部発振、混合)、6BA6(FM中間周波増幅)、6BA6(FM中間周波増幅)、6BE6(AM周波数変換)、6BA6(AM中間周波増幅)、12AX7(外部入力低周波増幅)、6AQ8(低周波増幅)、6BM8(PP電力増幅)、6BM8(PP電力増幅)、6ZE1(同調指示)6CA4(整流)と、12球も使った贅沢な回路である。左端のツマミが失われたのか、違うツマミが取り付けられているのが残念である。
修復前のシャーシー上部の様子。ずっしり重たい。
マジックアイの6ZE1は一度交換された様で、トーヨー製が付いており、輝度はご覧の通り結構明るい。
修復前のシャーシー内部の様子。この頃は信頼性の低いペーパーコンデンサーは使われておらず、オイルコンデンサーが使われている。
キャビネット上蓋の内側には、回路図が貼られていた。
電源スイッチ兼用のボリュームは、ガリがあったのか交換された様だ。
修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのオイルコンデンサーと電解コンデンサーを交換しました。
修復が完了したところ。スピーカーは外付けです。真空管は概ね良好でしたが、整流管が少し使い込まれているみたいです。柔らかな音で鳴ってくれます。FMの受信周波数は80MHz〜90MHzと狭いので、受信出来ない局もあります。是非とも大切にお使いください。
以上、修復作業時間は約10時間、交換部品代は約4,000円でした。
誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!
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