ナショナル「K−6」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦前〜戦時中〜終戦直後のラジオその5 > ナショナル「K−6」修復記

久々に入手した、松下無線(NATIONAL)の「K−6」 の修復をして見ました。


修復前の様子。フリマアプリで送料込みでなんと2,500円と、超格安で入手できた。使用真空管は、UY−27A(再生検波)、UX−226B(低周波増幅)、UX−12A(電力増幅)、KX−12B(整流)と戦前の並四のスタンダードである。


修復前の内部様子。一部ナス管が見られる。戦前のラジオにしてはシャーシーに錆びも埃も少なく、状態は良い。残念ながら、出力管のUX−12Aのフィラメントに導通がなかったので、交換する事とする。


本体右側に後付けされたようなつまみが見られる。どうも電波が強くて音が大き過ぎたのであろうか、アンテナ入力のアッテネーターのボリュームが付いている。


修復前の全面部分。マグネチックスピーカーのコーン紙が一部破けており、コイルも断線していた。


修復前のシャーシー内部の様子。かなり部品の実装密度が高い。事故や改造の跡はみられない。


修復前のシャーシー上部の様子。戦前のラジオにしては状態が良い。以前修理したR−10というラジオと作りが似ている。


内部には柏井条三という名前と、昭和11年12月末と記載があった。


主要な部品を取り外したところ。これから復元に取りかかります。


ヒーターの配線が終了したところ。電源トランスからの布巻き線を、全て色分けされたビニールコードに交換しています。他の配線もすべて交換します。


電気回路の修復が完了したところ。回路が簡単なので、配線にはそんなに時間が掛かりませんでした。これから断線しているマグネチックスピーカーの巻き直しを実施します。


修復が完了したところ。パイロットランプが付いていないので寂しい。格安で落札したが、修復には時間と部品代が掛かったラジオである。

以上、修復作業時間は約8時間。交換部品代は約5,000円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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