ビクター「F−12」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその7 > ビクター「F−12」修復記

修理を依頼された、日本ビクター(VICTOR)の「F−12」 の修復をして見ました。


修復前の様子。FM付きなんで、比較的新しいラジオである。使用真空管は、17EW8(FM用高周波増幅&周波数変換)、12BA6(FM用中間周波数増幅)、12BA6(FM用中間周波数増幅)、12BE6(AM用周波数変換)、12BA6(AM用中間周波数増幅)、12AV6(低周波増幅)、30A5(電力増幅)、6M−E10(同調指示)、(ダイオードによる整流)である。パイロットランプとマジックアイのヒーターの為に、小型オートトランスが付いている。


修復前の内部様子。比較的綺麗な状態である。


修復前のシャーシー内部の様子。依頼主の方がコンデンサー類を交換したとの事でした。


レス用のマジックアイ、6M-E10の輝度はまあまあの状態であった。他の真空管の状態も良く、あまり使われなかったのかもしれない。ビクター製のこのラジオだが、このマジックアイだけビクター製で、他の真空管は全てナショナル製が付いている。何故だろう・・・?


内部には回路図が貼られているが、小さすぎてよく見えない。


音が出なかった原因は、シールド線のアース部分が、隣の配線とショートしていたのが原因だった。


何故かカップリングのペーパーコンデンサーが1個、未交換だったので、フィルムコンデンサーに交換しておきました。これは普通のペーパーコンデンサーの周りを、鉄板でシールドしている構造ですので、見落としたものと思われます。


修復が完了したシャーシー内部の様子。部品交換は3個なので、見た目はほとんど変わりません。


修復が完了したところ。ガンガン鳴ってくれます。大切にお使いください!

以上、修復作業時間は約6時間、交換部品代は約300円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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