ナショナル「CX−455」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその7 > ナショナル「CX−455」修復記

修理を依頼された、松下電器産業(NATIONAL)の「CX−455」 の修復をして見ました。


修復前の様子。年代相応以上の汚れであろうか?結構汚い。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、35W4(整流)である。


修復前の内部様子。ものすごい埃である。バーアンテナ式で、出力管が35C5と古い割に最新式(?)である。


スピーカーグリルも埃が内部まで入り込んでいる。


修復前のシャーシー上部の様子。ものすごい埃の量で、エアガンで吹き飛ばしたが、まだ汚れが残っている。依頼主の方が通電試験したそうであるが、電源が入らなかったらしい。よく見るとヒューズが飛んでいる。嫌な予感が・・・。


修復前のシャーシー内部の様子。内部にも綿埃が詰まっており、大変な騒ぎでした。やれやれ・・・。事故や修理の痕跡は見られない。


ものすごく汚れていたキャビネットは、水洗して綺麗サッパリとなりました。


電気回路の修復が完了したところ。全てのペーパーコンデンサーと、ガリの予想されるボリュームを交換しました。ケミコンは漏洩電流を計測したところ、少なかったのでこのままとしました。電源コードも交換しました。ダイアル糸が滑るので、松ヤニを糸に塗って、滑らなくなりました。


修復が完了したところ。柔らかな音を聞かせてくれる。おじいさんの形見のラジオ、大切にお使いください。

以上、修復作業時間は約6時間、交換部品代は約1,900円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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