ナショナル「BX-290」修復記2


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後ST管スーパーラジオその6 > ナショナル「BX-290」修復記その2

修理を依頼された、松下電器産業(NATIONAL)の「BX-290」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、UZ−6D6(高周波増幅)、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80BK(整流)、EZ−6E5(同調指示)である。サランネットに染みが見られる。タバコのヤニで汚れている。


修復前の内部様子。年代相応の埃が見られる。キャビネットの外装が所々剥がれかかっている。


マジックアイはご覧の様にほとんど光らず。


シャーシーを取り出したところ。埃がものすごく積もっており、エアガンで吹き飛ばしました。


修復前のシャーシー上部の様子。


修復前のシャーシー内部の様子。事故や修理の跡は見られない。内部も埃だらけであった。ダイアル目盛り板が上部に伸びており、シャーシーをひっくり返すとバランスが保てず、修理のしにくいラジオである。


電気回路の修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのペーパーコンデンサーとケミコンも交換しました。この機種は高級ラジオで、ブロック型ケミコンが2個も付いています。電源コードやボロボロだった豆球の配線も交換しました。これで安心してラジオを使用出来ます。


前面のパネルは、水洗いして綺麗サッパリとなりました。


修復が完了したところ。ガンガン鳴ってくれる。サランネットも張り替えて綺麗になりました。シャーシー後ろ側にマジックアイを消灯するスイッチを付けましたので、普段は消灯して輝度の低下を防止して、末永く大切にお使いください。

以上、交換部品代は約9,500円、修復作業時間は約10時間でした。

このラジオは以前に修理の経験があります。詳しくはこちら

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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また、私のHP上で公開している写真、回路図、文章などの無断での2次使用はお断りします。一言メールにて断って頂ければ、一向にかまいません。私にラジオを修理依頼された方は、自由に使って頂いてかまいません。以上、よろしくお願いします。(以前、文章をそのまま雑誌に転記された事、HPで無断使用された事がありますので・・・。)

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