シャープ「5X−76」修復記2


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修理を依頼された、早川電機工業(SHARP)「5X−76」型 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、35W4(整流)である。出力管が35C5なので、古い部類に入る。鳴らしていたら、突然音が出なくなったそうである。ヒューズでも飛んだのであろうか?


修復前の内部様子。キャビネットの傷も少なく、大変良い保存状態である。


修復前のシャーシー上部の前からの様子。


修復前のシャーシー上部の後ろからの様子。年代相応の状態であろうか?


修復前のシャーシー内部の様子。当時のままである。事故や改造の跡はない。


プラスチックのキャビネットは綺麗に水洗しさっぱりしました。


修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのペーパーコンデンサーを交換しました。ブロック型ケミコンは漏洩電流を計測したところ、問題ないレベルでしたので、このままとしました。音が出ない原因は、ヒーター回路に直列に挿入されていた20Ωの抵抗の断線でした。絶縁不良が予想されるパイロットランプのソケットも交換しましたので、安心です。


修復が完了したところ。各種試験後、問題無さそうなので完了とする。柔らかな音で鳴ってくれます。是非とも大切にお使いくださいね。

以上、交換部品代は約1,100円、修復作業時間は約6時間でした。

このラジオと同じ機種の修理を以前実施しました。詳しくはこちら

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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