コロンビア「局型11号」修復記2


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦前〜戦時中〜終戦直後のラジオその6 > コロンビア「局型11号」修復記その2

修理を依頼された、日本コロンビア(COLUMBIA)の「放送局型第11号受信機」 の修復をして見ました。


修復前の様子。オークションで入手し、レストアされてサランネットも張り替えられており、音も出るそうである。使用真空管は、UZ−57(再生検波)、UY−47B(電力増幅)、KX−12F(整流)である。


修復前の内部様子。年代を考えると綺麗な状態である。


裏蓋には、銘板も見られる。


修復前のシャーシー内部の様子。ブロック型ペーパーコンデンサーは現代のケミコンに交換されているが、信頼性の低いペーパーコンデンサーはそのままである。これは全数交換する事にする。レストアされているといっても、こんな危険な状態であった。今回修理&点検にやって来て、本当に良かったと思います。このまま使っていれば、必ず事故や故障の原因になります!オークションのレストア済みは、信用できないのである。


マグネチックスピーカーのコイルは、当時のままみたいである。これは使っているうちに断線する場合があるので、巻き直しを実施する事にする。


修復前のシャーシー上部の様子。所々に錆が見られるが、年代を考えると綺麗な方だ。


ダイアル目盛り板も綺麗に残っている。


電気配線の修復が完了したところ。全ての抵抗とコンデンサーを交換しました。布巻き線による配線は全て交換しました。電源コードも袋打ちコードに交換してあります。これで安心して使用出来ます。


マグネチックスピーカーのコイルを交換しました。これで安心して使用出来ます。


修復が完了したところ。並三ラジオであるが、強電界の当地では、短いアンテナでも大きな音で鳴ってくれる。大切にお使いください。

以上、修復作業時間は約12時間、交換部品代は約3,000円でした。

このラジオと同型機は以前修理の経験があります。詳しくはこちら。放送局型受信機に関して、詳しくはこちら

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!


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