ナショナル「R−45」修復記
(続)真空管ラジオ修復記 > 戦前〜戦時中〜終戦直後のラジオその4 > ナショナル「R−45」修復記
修理を依頼された、松下無線(NATIONAL)の「R−45」 の修復をして見ました。
修復前の様子。いつもお世話になっている国産古典ラジオ委専門店の「ばざーら」さんからの修理依頼品である。使用真空管はUZ−57(高周波増幅)、UZ−57(再生検波)、UY−47B(電力増幅)、KX−12F(整流)である。このページにもナショナルのR-45が紹介されていますが、全然格好が違います。何故???
修復前の内部様子。2個のシールドケースに入っているのは、高一コイルである。
銘板もご覧のとおり、綺麗に残っている。
修復前のシャーシー内部の様子。年代を考えると、状態は良い方であろうか?
修復前のシャーシー内部の様子。改造の跡は見られないが、簡単な修理は実施された様だが、部品は全て当時のままの様だ。
電源回路のチョークコイルが2個並んでいる。何故?戦前のナショナルラジオの特徴である、平滑用のチョークコイルが、B電源の+側ではなく、−側に挿入されている回路となっている。
修復が完了したところ。なるべく古い部品を使うとの指示でしたので、危険なコンデンサー類と電源コードのみ新品に交換しました。抵抗類は値を測定し、使用出来そうなので、そのままとしました。
マグネチックスピーカーのコイルは断線しており、一般的な形状では無い。現在は0.08mmの線を4,000回手巻きしていますが、これが結構時間が掛かり、肩が凝る仕事です。
ダイアル目盛りはこんな感じで、反時計回りで周波数が高くなる方向で、今のラジオとは逆です。
修復が完了したところ。電源のチョークコイルが2個もあるせいか、ハム音も無く綺麗な音が聞こえました。現在はお店で販売中でしょうかね?
以上、修復作業時間は約14時間、交換部品代は約3,400円でした。
誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!
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