オンキョウ「OS−195」修復記その2


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修理を依頼された、大阪音響(ONKYO)の「OS−195」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)である。このラジオは以前にも修理した経験があります。詳しくはこちら


修復前の内部様子。オークションで完動品として落札したが、5分程度鳴らしたらヒューズが飛んだそうである。レストアしていない真空管ラジオは危険ですので、使う前に必ず安全点検をお奨めします!


シャーシー内部には、それなりの汚れが見られる。


キャビネットの下側には、きちんと回路図も貼られている。昔は故障したら修理して使うのが当たり前だった時代である。


修復前のシャーシー内部の様子。危険なペーパーコンデンサーは3個しか使われていない。


修復前のシャーシー上部の様子。結構汚れていたので、清掃しておきます。


良く内部を見てみると、電源1次側のペーパーコンデンサーが膨張して電極が飛び出て破裂していた。ヒューズが飛んだのはこれが原因であろう。


プラスチックのキャビネットは完全に分解して、綺麗に洗浄しすっきりしました。


修復が完了したシャーシー内部の様子。危険なペーパーコンデンサーを交換し、汚い電源コードも交換しておきました。パイロットランプも球切れ防止の為に、新品に交換してあります。ヒューズホルダーも固定が悪いので、交換しておきました。ケミコンはケミコンテスターで検査しましたが、漏洩電流も少なく良好でした。


修復が完了したところ。柔らかな音を聴かせてくれます。各種試験後、問題無さそうなので完了とする。大切にお使いください!

以上、修復作業時間は約5時間、交換部品代は約900円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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