テレビアン「M−412」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦前〜戦時中〜終戦直後のラジオその3 > テレビアン「M−412」修復記

修理を依頼された、山中電機(TEREVIAN)の「M−412」 の修復をして見ました。


修復前の様子。いつもお世話になっている国産真空管ラジオ専門店の「ばざーら」さんからの修理依頼品である。使用真空管は、UZ−57A(再生検波)、UX−26B(低周波増幅)、UX−12A(電力増幅)、KX−12F(整流)である。初段のソケットが交換されているので、オリジナルは再生検波にUY−27を使っていたのであろうか?ツマミは残念ながら欠品である。


修復前の内部様子。幸いな事にマグネチックスピーカーのコイルは断線していない。


修復前のシャーシー上部の様子。アンテナコイルが交換されている様だ。段間トランスやチョークコイルは断線している。


修復前のシャーシー内部の様子。再生検波段のソケットが交換されている他に、いろいろと修理しようとした跡が見られる。


内部には試験票も綺麗に残っている。


修復が完成したシャーシー内部の様子。断線していたチョークコイルを新たに内部に取り付け、全ての抵抗とコンデンサーを交換しました。見えるところは出来るだけオリジナルという希望通り、外観はできるだけそのままの状態としました。


修復が完了したところ。戦前の並四なんで、感度も悪いし音も大きくはなりませんが、懐かしい音を聞かせてくれます。大切に使ってくださる方に、購入頂ければ幸いです。

以上、交換部品代は約2,500円、修復作業時間は約9時間でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

inserted by FC2 system