クライスラー「M−1」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその6 > クライスラー「M−1」修復記

修理を依頼された、佐藤工業(CHRYSLER)の「M−1」 の修復をして見ました。


修復前の様子。変わった形の木製キャビネットのmT管レス機である。音は出るが、しばらくすると音が歪むとの事である。CHRYSLER RADIOと記載があるが、国産ラジオらしい。使用真空管は12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、35W4(整流)である。電源コードとアンテナ線が交換されている。レストアされた物なのか?残念ながらツマミが欠品である。


修復前の内部様子。シャーシーにはSATOH INDUSTRIES CORPと銘板がある。あまり聞き慣れないメーカーである。裏蓋が欠品である。レス機はシャーシーに触ると感電の危険がありますので、使用には注意が必要です。


修復前のシャーシー上部の様子。シャーシーにスピーカーまで付いている。


前からシャーシーを見たところ。


修復前のシャーシー内部の様子。電源コードのみ交換されているが、他はそのままである。恐ろしい事にヒューズに5Aの物がついている。これでは役に立ちません。よーく見ると、整流管のソケットが交換されており、アンテナコイルの1次側が断線し、アンテナコードが2次側に直接取り付けられている。


メーカー名が、後ろからパイロットランプで照らされるみたいだ。


修復が完了したシャーシー内部の様子。全てのペーパーコンデンサーとケミコンを交換しました。アンテナコイルを修理し、ダイアル糸も切れそうなので交換しました。パイロットランプも電源コードも交換しました。


修復が完了したところ。つまみも新たに取り付けました。各種試験後問題無さそうなので完了とする。大切にお使いくださいね!

以上、交換部品代は約1,900円、修復作業時間は約4時間でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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