自作「5球スーパー」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 自作ラジオとその他のラジオその3 > 自作「5球スーパー」修復記

修理を依頼された、自作の「5球スーパー」 の修復をして見ました。


修復前のシャーシー上部の様子。使用真空管は、6W−C5(周波数変換)、6BA6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、6AR5(電力増幅)、KX−80BK(整流)と、自作らしくST管mT管混成である。自作して音は出るらしいが、感度が悪いとの事で、調整を依頼された。


修復前のシャーシー内部の様子。なつかしのSELのトランスが見られる。昔のシャーシーや部品をうまく利用して組み立てられている。オークションなどで部品を集めて製作したとの事でした。よーく見ると、IFTがおかしい・・・?


1段目のIFTは、2次側のフェライトの調整用ネジが付いていて、正常であるが・・・。


2段目のIFTは、2次側のフェライトの調整用ネジが付いていない。ネジ穴が空いているので、元々は付いていた物と推測される。同調周波数を実測してみると、710KHzあたりがピークで大幅にずれている。1次側の同調周波数は455KHz近辺で正常であるが・・・。感度が悪い原因はこのIFTであろう。一応動作確認をしてみたが、当地は電波が強いので、ローカル局は問題なく受信は出来るレベルであった。まあ、同調がとれていないだけで、信号が出ない訳ではないので、こんなものであろうか?新品のIFTは在庫がないので、ラジオ少年で開発したIFTを注文する事にした。内部のフェライトコアの状態は不明であるが、一体どんな事すれば、こんな事になるのか不思議である。オークション出品者の罠か?(爆!)いい迷惑である!


ラジオ少年で開発したIFTが届きました。3,570円(+送料500円)と少々高価ですが、今は新品の入手が困難ですので、仕方がないですね。蛇足ですが、今年2013年のハムフェアでラジオ少年ブース(販売ブースではなく、純粋クラブ展示コーナー)で私がお手伝いしておりますので、お出かけの際はよろしくお願いします。(僕も一応、活動会員だったので・・・。)


修復が完了したシャーシー内部の様子。結局IFTを交換したのみです。


修復が完了したところ。各種試験と調整を実施し、感度もかなり向上しました。自作のラジオ、心ゆくまでお楽しみください!

以上、交換部品代は約3,600円、修復作業時間は約4時間でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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