ナショナル「BL−220」修復記1


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後ST管スーパーラジオその5 > ナショナル「BL−220」修復記その1

修理を依頼された、松下電器(NATIONAL)の「BL−220」 の修復をして見ました。


修復前の様子。音は出るらしいが、安全に使用する為に、修理&点検にやってきた。使用真空管は、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80BK(整流)、6E5M(同調指示)と、マジックアイにST管のEZ−6E5ではなく、mT管の6E5Mを使用しているのが珍しい。ちょうど300台目の記念すべきラジオである。


修復前の内部様子。年代を考えると埃もなく綺麗な状態だ。


マジックアイマジックアイテスターにて試験しました。、この6E5Mは新品とあって、明るく光り開閉も問題なかったです。


修復前のシャーシー上部の様子。手の届く範囲は清掃されているが、奥側は埃だらけ。


修復前のシャーシー内部の様子。事故や修理の跡は見られない。これで鳴っていたそうなので、優秀である。


電源1次側のコンデンサーは絶縁不良で相当発熱したらしく、パラフィンが溶けて下側に流れて固まっている危険な状態である。


修復が完了したシャーシー内部の様子。全ての抵抗とコンデンサーを交換しました。ボロボロのパイロットランプの配線と豆球も交換しました。1次側巻き線の断線が予想される出力トランスも交換して、安心です。マジックアイを消灯するスイッチも後ろ側に取り付けましたので、通常は消灯して輝度の劣化を防止して大切にお使いください。


修復が完了したところ。各種試験後問題なさそうなので完了とする。ガンガン調子よく鳴ってくれる。大切にお使いくださいね。

このラジオはこの後に修理した経験があります。詳しくはこちら

以上、修復作業時は約10時間、交換部品代は約5,500円でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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