三菱「5P−250」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその4 > 三菱「5P−250」修復記

修理を依頼された、三菱電機(MITSUBISHI)の「5P−250」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、35C5(電力増幅)、25M−K15(整流)、12Z−E8(同調指示)である。10年以上前に通電した時は正常に鳴っていたそうであるが、安全に使用する為に修理&点検にやってきた。特にこの25M−K15と言う日本独自の整流管と、マジックアイの12Z−E8は、現在は入手が非常に困難で高価な貴重品です。


修復前の内部様子。トランスレス・ラジオの割には、何故か重たいのである・・・。ダイアル糸が切れていて、チューニング出来ない状態である。


修復前のシャーシー上部の様子。埃の蓄積がひどかった。スピーカーがシャーシーに取り付けられており、部品交換の為にひっくり返すと安定しないのである。


修復前のシャーシー内部の様子。修理や事故の跡は見られない。パイロットランプ点灯用に、小型電源トランスが付いている。


貴重なマジックアイは輝度が残っているのであるが、ご覧の様にまだらに光っているのである。せっかくなのに大変残念である。


修復が完了したシャーシー内部の様子。信頼性の低い全てのペーパーコンデンサーと、電源コード等を交換しました。


修復が完了したところ。ダイアル糸が引っ掛かったり、細かなトラブルが有りましたが何とか完了しました。マジックアイは思ったより光らない様です。大切に末永くお使いください!

以上、交換部品代は約1,500円、修理作業時間は約4時間でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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