東芝「うぐいすCS」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその4 > 東芝「うぐいすCS」修復記

修理を依頼された、東京芝浦電気(TOSHIBA)の「うぐいすCS」 の修復をして見ました。


修復前の様子。使用真空管は、12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)、6M−E10(同調指示)の、セミトランスレスラジオである。トランスは、マジックアイのヒーターと、パイロットランプ用である。そのトランスも、一応85V/100V/110Vのタップがヒューズ切り替えで付いている。


修復前の内部様子。2スピーカーなので、横幅が長いのである。一応鳴るそうであるが、強烈なハム音があったり、接触が悪かったりと調子が悪いらしい。


付いていたマジックアイの輝度は、マジックアイテスターで確認しましたが、充分な明るさである。あまり使用されなかったらしい。


修復前のシャーシー上部の様子。依頼主の方が清掃したとの事で、割と綺麗である。


修復前のシャーシー内部の様子。修理や改造の跡は見られない。


プラスチックのキャビネットは水洗いして綺麗になりました。


修復が完了したシャーシー内部の様子。信頼性の低いペーパーコンデンサーを全て交換しました。ケミコンは試験しましたが、漏洩電流も少なく良好!電源コードも安全の為に交換しました。スピーカーの配線も汚かったので交換してあります。電源トランスはマジックアイのヒーターとパイロットランプ点灯用で、また1次側の電源電圧が85Vと110Vの時は、オートトランスとして使われる。


修復が完了したところ。各種試験後、問題無さそうなので完了とする。貴重なマジックアイもまだ輝度がありますが、大変貴重品です。大切にお使いくださいね!

以上修復作業時間は約6時間、交換部品代は約1,700円でした。

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