三洋「SF−75」修復記
(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその3 > 三洋「SF−75」修復記
修理を依頼された、三洋電機(SANYO)の「SF−75」 の修復をして見ました。
修復前の様子。一応鳴る様であるが、ダイアル糸が切れており、また安全に使用する為に点検を依頼される。使用真空管は12BE6(周波数変換)、12BD6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、19A3(整流)、6M-E10(同調指示)である。珍しいマジックアイ付きレス機である。
修復前の内部様子。それなりに汚れている。ダイアル糸が切れていた。真空管はマジックアイ以外がマツダ製、マジックアイは交換されたらしく、トーヨー製が付いていた。
交換されたと思われるトーヨー製のマジックアイも、マジックアイテスターで確認したところ、輝度はご覧のとおりかなり落ちている。
修復前のシャーシー上部の様子。積もった埃をエアーガンで吹き飛ばし、綺麗になりました。
修復前のシャーシー内部の様子。修理や事故の痕跡はない。
回路図も残っている。
ダイアル糸掛け図が残っていたおかげで、糸掛けも苦労なく完了した。この図がなければ解らない複雑な糸掛けであった。
電気回路の修復が完了したところ。信頼性の低いペーパーコンデンサーを全て交換しました。電源コードも汚かったので、交換しました。
プラスチック製のキャビネットは丸洗いして汚れを落とせるのがうれしいです!
修復が完了したところ。マジックアイは新品で撮影してあります。各種試験後、問題無さそうなので完了とする。是非とも大切にお使いください!
以上、修復作業時間は約6時間、交換部品代は約2,000円でした。
誠文堂新光社から2007年11月16日に発売された「真空管ラジオ製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!