三洋「SF−21」修復記1


(続)真空管ラジオ修復記 > 戦後mT管トランスレススーパーラジオその4 > 三洋「SF−21」修復記その1

修理を依頼された、三洋電機(SANYO)の「SF−21」 の修復をして見ました。


修復前の様子。一応鳴る様であるが、安全に使用する為に点検を依頼される。使用真空管は12BE6(周波数変換)、12BA6(中間周波数増幅)、12AV6(検波&低周波増幅)、30A5(電力増幅)、35W4(整流)である。オーソドックスなレス機である。


修復前の内部様子。結構内部は汚れているのである!


修復前のシャーシー内部の様子。ダイアル糸が外れている。修理や事故の跡はない。


修復前のシャーシー上部の様子。エアガンで埃を飛ばし、雑巾で汚れを落としました。


おやおや、良く見るとバリコンのプーリーが欠けている。これだからダイアル糸が外れたのであろう。でも困った。同じプーリーは入手出来ません。


手持ちのプーリーは若干径が小さい。(重ねて撮影しました!)小さいという事は、ダイアル指針の動く範囲が狭くなるという事である。仕方がないので、これを取り付ける事にします。


プラスチックキャビネットは完全分解して水洗いし、半世紀の汚れを落としてすっきり綺麗になりました。


修復が完了したシャーシー内部の様子。ダイアル糸を張り替えて、全てのペーパー&オイルコンデンサーを交換しました。


修復が完了したところ。やはりダイアル針の可動範囲は90%程度に狭くなりましたので、両端では、目盛りが若干ずれてしまいますが、ご了承ください。他に問題無さそうなので完了とする。大切にお使いくださいね!

以上、交換部品代は約2,000円、修復作業時間は約4時間でした。
その後、同型のラジオを修理しました。詳しくはこちら

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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