真空管ラヂオの奨め。
ラジオ病患者倍増化計画!


(続)真空管ラジオ修復記 > 真空管ラヂオの奨め。ラジオ病患者倍増化計画!

「全日本真空管ラジオ普及協会」 提供?

<真空管ラヂオの奨め>
 みなさんは真空管ラヂオをお持ちですか?ここではあえてラジオではなくラヂオと記載させて頂きます。さて、真空管ラヂオなんて持っていて何かいいことが有るでしょうか?最近はレトロブームとかで、あちこちで古い物を見かけます。昭和30年代の町並みを再現した台場1丁目商店街新横浜ラーメン博物館などに出かけてみると、自分が知らない世界でもなんか懐かしい感じがしますね?そこで真空管ラヂオの登場です。自分が生まれる前のラジオの音を聞くと、今でも当時の音が聞けるなんて贅沢だと思うのです。男のロマンってやつでしょうか?男のロマンは女性には理解してもらえないらしく、現実的な僕の妻なんか、真空管ラヂオを見せても、”なんか大きくて邪魔ね”程度に思っているみたいです。”スイッチを入れてすぐに音が出なくて不便だしー”、みたいな事を言います。おいおい、ブラウン管テレビもスイッチを入れてもすぐに絵が映らないでしょー?あれと同じなんだよー?(ちなみに我が家でも最近買った最近のデジタルハイビジョン液晶テレビも5〜6秒は映らないよー!)ふーん?って程度の会話です。どうも男のロマンってのは、やはり女の子には理解しろってのは無理がある様です。(だから男のロマンって言うのかー?僕も男のロマンっていうのがわかる歳になったのかー?)でもって、真空管ラヂオに話を戻しますが、はっきり言って友人に自慢出来ます!我が家では一応居間にで〜んとこのラジオが置いてあって、毎日聞いています。
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 このラジオは外観は戦前のラヂオなんですが、中は自分が組み立てたST管のマジックアイ付きの5球スーパーなんです。それでも友人なんかが遊びに来ると、決まって”これ何っ???”みたいな事をいいます。これがラヂオである事がわかる人ははっきり言って少ないです。そこで鳴らしてみると、みんな感動するんです。”おー、シブイじゃん!”て事になって、ちょっぴり自慢出来るんです!高倉健みたいです!かっこいいです!今までシブイなんて事、日常で言われたことのある人は、高倉健さん以外にそんなに多くないんでないでしょうか?そしていよいよ僕の部屋のとっておきの戦前の再生検波方式のラヂオを見せる時がやってきました。これです。昭和5年頃のラジオです。
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 ”おーぉ、すげーっ!!!”って事になるんです。どうです?戦火をくぐり抜けたこんな古いラヂオから、音が聞こえるのですよ!ここでいよいよ最終兵器の登場です。中波帯送信機から、玉音放送を送信して、このラジオから鳴らしてみます。その時の友人の反応を想像してください。そこで1人悦に入れます?年配の方なら涙を流しそうです!
 ところで、自分はラジオの修理を始めるまで、恥ずかしながらマグネチックスピーカーってのを知りませんでした。で、真空管のヒーター電圧が6.3Vではなく、戦前のは2.5Vだったってのも知りませんでした!その戦前のラヂオの修理が完了して音が出たときの感動は、何とも言えませんでした・・・。
 それでもって、真空管ラヂオってのは、AM放送なんですけど結構音がいいんですよ。でもってガンガン鳴ってくれます。自分はオーディオも結構それなりの物を揃えているのですが、オーディオのAM放送の音は、はっきり言って高音が出無くってモガモガ言って全然悪いんですよ!これは現在のAMチューナーは混信を避けて選択度を上げている為に、どうしても周波数特性が悪くて高音が出ないんです。ところが、真空管ラヂオ、特にHiFiラヂオは実に高音も良く延びていい音がするんです。是非ともみなさんにも聞いて頂きたいと思います。
 ・・・でもって、真空管ラヂオはお手軽なんです。内部は意外と簡単なんでちょっと手を加えると直す事が出来ます。本当は真空管テレビが欲しいのですが、少々高いのと、直すのが難しいのと、場所を取って何台も集められないのと、数KVの高圧を扱って怖いのと、地上波デジタル放送が始まって今後使えなくなるってのがあって、躊躇してしまいます。でも、ついに真空管テレビの修理にも手をつけてしまいました・・・。僕も真空管ラヂオを直し始めたのは、2001年からなんですが、今は大体どんなラヂオも直す事が出来る様になりました。回路を見ているとすごく分かり易く、どれも同じ様な回路なんです。ですから真空管ラヂオをお奨めするんです?!どうです?欲しくなったでしょっ?
 なんだか話が発散して申し訳ありませんが、要するに真空管ラヂオって凄いんですよ。本当に!(何だかよくわかりませんねー)ラヂオ案内にも”ラヂオと吾々の生活は今日に於ては最早や一日も引離すことが出来ません。若しも吾々の生活からラヂオを一日でもなくしたならば、どんなに寂しく物足りない事でせう。それなら吾々は一体ラヂオからどんな利益を受けて居るでせうか。”(原文のまま記載)って書いてあります。どうですか?

<ラジオ病患者倍増化計画>
 ラジオ病に関しては、僕のHPを見て頂いている方々の多くに伝染させたと思っています。小学生の方からご年配の方まで、幅広い年齢層の方々からメールを頂いております。僕も最初は普通の(?)人でしたが、ある日オークションで真空管ラジオを1台落札したことからラジオ病が始まりました。僕も100台以上のラジオを修理してますから、かなり重傷の領域に入ってきているんじゃないかと思ってます。ここではラジオオタクとは呼ばずに、あえてラジオ病患者と呼ぶ事にします。(どこが違うんじゃい?)
 でもって、このページを見て頂いて、自分も真空管ラジオが1台欲しいなーって思っているあなた!また、自分で修理してみたいと思っているあなた!是非ともチャレンジしてみましょう!僕も最初はmT管トランスレスラジオから入りました。
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 このラジオはそのまま音が出る状態でしたが、他の方のHPを参考に、コンデンサーを交換し、キャビネットを綺麗に磨き上げました。それだけでは物足りなくなり、故障している木製キャビネットの5球スーパーを修理し、ST管のラジオにも挑戦し、ついには戦前のラジオにもチャレンジしてみました。さすがに戦前のラジオの修理は手強かったですが、1ヶ月以上の時間を掛けて、何とか音が出るまでになりました。やれば何とかなるものです!この戦前のラジオは、どんな番組を聴かせてくれていたかと考えると、ワクワクします。戦争をくぐり抜けて来たラジオですからね!どうです?欲しくなりませんか?ラジオは自分で直しましょうね!
 では、ラジオを入手する方法は?骨董屋さんや骨董市で捜したり、簡単にはオークションで落札する方法などありますね。最近はオークションでもずいぶん高くなってしまう傾向にありますが、骨董屋さんで買うより安く買える場合もある様です。(保証はしません。目利きが大事です!)まず、入門用として、音が出るmT管トランスレスラジオからにしましょう!音が出るといっても、そのまま使ってはいけません!必ずコンデンサー類は交換してください。プラスチックのキャビネットは水洗いしてコンパウンドで磨き上げると本当に綺麗になって、愛着が湧くと思います。最初から古いラジオに挑戦するのは避けた方がいいです。まず順番にゆっくり始めましょう!最初から戦前のラジオを修理するのは無理があります。まず入門用の本として、技術評論社から出版されている「男の自由時間、真空管ラジオ・アンプ作りに挑戦!」(定価1,659円、ISBN4−7741−2061−8)をお奨めします!この本を買った時点で、あなたはもう立派なラジオ病患者です!ラジオが直ったら、適当な友人に見せてあげて自慢しましょう!また一人患者が・・・。ラジオも今のうちならまだ手頃な値段で入手出来ます。今度団塊の世代が定年退職する2007年以降、退職金を手に入れた人達がラジオを買いあさるかもしれませんよ?(という話を聞き、なるほどと思いました!)


 ・・・これでラジオ病患者が、少し増えたかな?あーすっきりしたー? ( -_-)

 ラジオ病に感染した方に関しては、当方はいかなる責任も負えませんので、ご自分の自己責任でラジオを収集してください。あしからず!

誠文堂新光社から2007年11月中旬に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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