ラジオ少年「3R−STD」修復記


(続)真空管ラジオ修復記 > 自作ラジオとその他のラジオその2 > ラジオ少年「3R−STD」修復記

修理を依頼された、ラジオ少年様頒布の3球再生式キット「3R−STD」の修復をして見ました。


製作前の様子。使用真空管は、6BA6(再生検波)、6AV6(低周波増幅)、6AK6(電力増幅)、ダイオード整流と、並四ラジオ相当である。


製作前の内部様子。7割程組み立てたそうであるが、自信が無いとの事で製作を依頼される。


製作が完了したシャーシー内部の様子。オリジナルでは結構配線ミスもあり、電源を入れると恐ろしい事になっていたでしょう。ほとんどの配線をやり直してあります。


内部の配線の様子。できるだけ綺麗に配線したつもりです。


高周波部分の配線の様子。実は製作して、最初に試験したところ、鳴らなかった。原因は、この並四コイルの構造に起因した故障であった。この並四コイルは、ハトメで各コイルの端子が取り出されているのであるが、これが小さな力で回転するのである。ところがこの並四コイルは、構造上、コイルがハトメの外側の端子に巻き付けられているのであるが、ハトメが回転すると、コイルの細いリード線が引っ張られて、コイルが断線し易いのである。普通の並四コイルは、ハトメの回転を考慮して、コイルの線はハトメの穴を通して端子に半田付けされているので、多少ハトメが回転しても、コイルのリード線が引っ張られて、断線する事がないのである。そんな訳で、鳴らなかった原因の並四コイルの断線を修復し、ハトメが回らない様に瞬間接着剤で固定し、無事に完成となった。今後、新たにこのキットを組み立てる方は、コイルを断線させない様にご注意ください!


製作が完了したところ。並四相当なので、結構大きな音もする。スピーカーが外付けでぶらぶらしているので、ケースに入れたいところである。またパイロットランプが無いので不便である。ケースを組んだ時に、取り付けてください!ところで前回に引き続き、今回もツマミの固定用のイモネジが1個欠品であった。3mmのイモネジの在庫が現在当方にないので、普通のビスで代用して固定した。2回続けて同じ物が欠品とは困った・・・。

PS.再生調整の方法はこちらです。

それにしてもラジオ少年様のキットは、いろいろな方々に組み立てられている様だが、初心者の方には、多少難しい所も有りそうである。この価格でのキット頒布活動にも頭が下がる思いである。また組み立てて動作しないなど、お困りの方々は、僕でよろしければ相談にのりますよ!ご遠慮なくどうぞ!特に小中高校生の方々を応援(優遇)いたします。

以上、製作作業時間は約8時間でした。

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