自作高一ラジオ製作記


(続)真空管ラジオ修復記 > 読者様の真空管ラジオのページその5 > 自作高一ラジオ製作記

書店で買った真空管ラジオ製作ガイドがきっかけで、並四(mt、ST混合)、単球ラジオ、並四(ST)などを製作してきました。今回、製作したラジオは、今までで一番の自信作なので紹介(投稿?)させて頂きます。(文章はご投稿の原文を掲載させて頂きました)


今回のラジオは今までの並四よりも高感度な高周波一段増幅にしました。検波方式は歪の少ない二極管検波で6AQ8の3極部のカソードグリット間で2極管検波し、カソードプレート間でも若干の検波電圧が得られるのでそれをAVCに使っています。回路はオリジナルと既成のごちゃまぜです。回路図はラジオ回路図博物館の音質本位高一ラジオのmt管タイプを参考にしています。


さらに出力管には高音質な6BQ5を使い出力トランスには春日無線のOUT−54B−57を使っています。電源部にはチョークコイルを入れてリップルを除去しています。外観もなるべくこだわり、フロントパネル付きの通信型スタイルにしてみました。
使用球 : 6BA6、6AU6(ささっているだけ)、6AQ8、6BQ5、6X4
バリコン : ALPS、B27
コイル : ミズホRF430D
パーツ集めは苦労しました。(パーツ集めに約半年とちょっと)自分はまだ学生なのでお金もあまりなく、家の近くの電子パーツ屋で2連バリコンの元箱入りを格安(1000円)で見つけた時は本気で嬉しかった気がします。


肝心の音質はストレートラジオとは思えない高音質です。特に高域の伸びは家で使っているラジカセのAMよりもすばらしいです。感度は実用性十分で1メートルほどの線をアンテナ端子につなぐとほぼ家の周辺で聞ける放送局は混信もなく全て十分な音量で受信できました。


余談ですがこのラジオは色々と改造を楽しみながら製作したのでグリット検波の名残やよくわからないパーツが中にまだ点在しています。あとアンプとしても使えるように改造が施してあります。シャーシもミズホ通信が出している加工済みの物を使えば楽ができたのですが、いまいち気に入らなかったので底板付きのLEADのアルミシャーシを手で穴あけしました。

写真を投稿頂きました長野県のH・T様、誠にありがとうございました。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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