可変電圧、交流&直流電源装置


(続)真空管ラジオ修復記 > その他のアイテム > 可変電圧、交流&直流電源装置

自作した可変電圧、交流&直流電源装置を紹介します。


 これは、古い真空管ラジオに初めて電源を投入する場合に使用する、電源装置です。以前作った装置は、AC100Vのみ可変出来ましたが、今回直流のB電圧も徐々に印可出来る様に新たに作り直しました。まず第一段階で整流管を刺さずにAC100Vを徐々に印可します。交流電源の可変範囲はAC0V〜100Vまで連続可変出来ます。最大電流は0.5Aです。絶縁トランスも入っていますので、トランスレスラジオでも感電の危険性がなく、安全に実験出来ます。第一段階が問題なければ第ニ段階として、AC100Vをラジオに直接印可してヒーターを点灯させ、ヒーターが暖まった頃にB電圧のみこの装置から徐々に電圧を上げながら印可して、ラジオの動作を確かめます。B電圧の可変範囲はDC0V〜350Vまで連続可変出来ます。電流は最大100mAまで流せます。B電圧はみの虫クリップか、整流管のソケットに専用のプラグで、ラジオに直接印可します。電流計も付いていますので、徐々に電圧を上げて様子を見ながら電流も確認出来ます。別途ヒーター電圧(AC6.3V)も取れる様に作ってみましたので、管球回路の実験用電源として使う事も出来ます。これで安心してラジオの試験が可能となりましたね。内部はトランスだらけなので、かなり大型で重たいです。この装置も日置デジタルパワーハイテスターと組み合わせて使用出来る様に作りました。この装置のおかげで、ラジオのテスト時の緊張が、かなり和らぎます。(爆!)


内部の様子です。メインの電圧の可変には、小型のスライダックトランス(R)を使用しています。


内部にはスライダックトランスを始め、B電源用トランス、ヒーター用トランス、絶縁トランス、平滑用低周波チョークコイルなど、トランス類が5個も付いており大変重たいです。お金も掛かっています!


フロントビューです。青の端子は、A電源(ヒーター用電源)、赤黒の端子はB電源(高圧電源)の出力です。AC100Vの出力は後ろ側にコンセントが付いています。真ん中のスイッチでAC100Vを可変するか、B電圧を可変するか切り替えができます。非常停止スイッチで出力を停止し、ケミコンに溜まっていた電荷を放電させる安全機能(?)も取り付けました!メーターは左がAC100V の電圧、真ん中がB電圧、右がB電流です。メーターが3つも付いていてかっこいいですね!一番右の大きなツマミで、出力の電圧を可変調整します。この装置の元を取るのには、何台のラジオを修理すれば良いのであろう・・・?


誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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