「なんちゃってマジックアイ(R)」開発プロジェクト


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ソリッドステート・マジックアイ(R)”EZ−6E5SA”の開発では、いろいろな方々から反響を頂きました。そこで今回、気を良くして(?)すべて真空管の大きさに回路を納めて、本物のマジックアイ真空管と完全互換が出来る改良版のなんちゃってマジックアイ(R)”EZ−6E5SB”を開発しようと考えたのでありました・・・。

なんちゃってマジックアイ(R)の開発コンセプトは、
1.真空管ラジオ本体のマジックアイのソケットに、6E5の代わりに差し替えが出来る事。
2.ラジオの同調を、緑色のLEDにて、本物のマジックアイの様に、視覚的に表示出来る事。
3.ラジオ本体のマジックアイの表示窓からLED表示部を見せる事ができる事。
4.すべて回路を本物のマジックアイ真空管と同じ様な大きさの入れ物に収めて、6E5と完全互換が出来る事。

・・・という訳で、自分で考えた試作機2号機(EZ−6E5SB)の回路図はこちら。(回路は予告無く変更する場合があります)

 回路の変更点は、高価なDC−DCコンバーターを省略した事です。以前はDC−DCコンバーターを使用して、±15Vでオペアンプを動作させていましたが、今回は−電源は、ヒーター電源を負側に半波整流して得ています。ヒーター極の接地側が1ピンか6ピンか決まっていないので、ダイオードブリッジを使ってますが、基本的に片波整流です。また、可能な限り余計な部品を省略し、調整用の半固定抵抗は1個にしました。これでかなりコスト的にも安くなると思います。小型化も期待出来、本物の真空管大のなんちゃってマジックアイ(R)が完成すると思います。


本物の真空管の大きさに納める為には、基板はこんなに小さく納めなくてはなりません。ちょっと大変そうです。

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プリント基板にパーツを配線した所。基板が小さいので苦労しました。ケミコンなどの背の高い部品は注意しないとアクリルケースに入りません!結構実装密度が高いです。OPアンプは配線の仕方によって発振する場合があります。僕の所では発振しませんでしたが、他の方から発振の報告を頂きました。パスコンの位置など、ご注意ください!小型化の為に、ICソケットの内部にも1本抵抗を入れてあります。上部にジャンパーも1本あります。拡大写真はこちら

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プリント基板裏面の様子。この他にOPアンプの出力をレベルメーター入力へ接続するジャンパーが1本必要です。拡大写真はこちら


何とかアクリルケースに収まりました。あとは光らなくなった6E5から、UZベースを外して取り付ければ完成です。ただ、ベースを取り付けてしまうと内部のプリント基板が取り出せなくなってしまい、取り付けるラジオに合わせてゲイン調整の半固定抵抗を調整出来なくなってしまいますので、半固定抵抗の調整用にケースに穴を開けました。ベースの内部にもプリント基板を挿入する事にしましたので、アクリルケースをもう2cm短くする事にしました。


表示面は、基本的に以前のEZ−6E5SAと同じになる予定です。真ん中が赤いのは、当時人気の有ったトーヨーのEZ−6E5Dを真似したからです。赤の部分はパイロットランプのブラケットのてっぺん部分を使っています。


マジックアイテスターにて開閉の動作確認もOKです。


ベースを取り付けて、真空管らしくなりました。本物の6E5と比べると、1cm程度背丈が長くなりました。なんちゃってマジックアイ(R)”EZ−6E5SB”の完成です。これなら金額も2,297円(原価)と、本物のマジックアイに置き換えが可能な価格を実現出来ました!アクリルケースが500円程度と高いです。何か良い代用品があれば教えてください!


青色LEDでも作って見ました。なかなか綺麗です。他にすべて赤バージョンのなんちゃってマジックアイも作ってみようと思ってます!


秋月電子通商で売っている3原色の自動可変光LEDで、7色に輝くなんちゃってマジックアイです。おのおののLEDが色を7色に変化して、とっても綺麗です。どうです?

最後にオマケです。このマジックアイはLED式なので、ラジオの電源を入れるとすぐに光ってしまいます。本物の真空管のマジックアイの様に、電源を入れてから10秒程で光り始める様に遅延発光モードを追加しました。これにより、ラジオの電源を入れた時に光り始めるのが10秒程遅れて、実にリアルです!!!ただしスペースの関係で大容量のコンデンサー取り付けは難しいです。0.0047F/5.5Vのスーパーキャパシターなら入るかもしれません。お試しください!(詳細は、回路図を参照願います)

その後、このICが製造中止となって入手しにくくなったので、容易に入手できる別のICを使って回路を設計しなおしました。詳しくはこちら


これはシカゴのサムエルさんが、有機ELを用いて作ったマジックアイもどきだそうです。開いたり閉じたりしませんが、飾りには大変綺麗ですね。僕のこのページを見て、作ったそうです。

そんな訳で、ご意見・ご感想もお待ちしております。どなたか同じ物を作った方がおられましたら、是非とも感想などお待ちしております!またこんな入れ物がいいんじゃないとか、アイディアもお寄せください。よろしくお願いします!こんな試験管も使えそうです。(ご紹介頂きました!ありがとうございます!)

このソリッドステートマジックアイ(R)、なんちゃってマジックアイ(R)はトランス付きラジオ専用です。レス機の12Z−E8の代用には、ヒータートランス等を付けたり工夫しなければ、そのままでは使用出来ません。

このEZ−6E5SBをキット化ご希望の方が多いので、秋葉原東急ハンズにて部品を集めてきました。パーツキットで2,500円です。(真空管のベース部分は含まれていません。別途光らなくなった6E5等から取ってご用意ください!) 現在キットは、好評に付き売り切れです。ありがとうございました。
ソリッドステート・マジックアイ(R)、なんちゃってマジックアイ(R)、EZ−6E5SA、EZ−6E5SB、EZ−6E5SCなどの名称は、自分のオリジナルで登録商標です?

このEZ−6E5SAとEZ−6E5SBとEZ−6E5SCは本物のマジックアイEZ−6E5と交換できますが、ヒーターの片側がアースされている事が必要です。またレス機の12Z−E8等の代用としてお使いになる時は、ヒータートランスの追加やヒーター回路の変更他、ラジオ本体の回路の大幅な改造が必要です。
いずれの場合においても、製作して動作しないなど、個別の質問やトラブルには当方は一切対応いたしません。ご自身の責任において、製作・実験なさってください!また回路を間違ってラジオに接続した場合など、事故が起こる可能性があります。その際も当方では一切の責任は負いません。ご了承ください!

私のHP上で公開している写真、回路図、文章などの無断での2次使用はお断りします。一言メールにて断って頂ければ、一向にかまいません。以上、よろしくお願いします。(以前、文章をそのまま雑誌に転記された事、HPで無断使用された事がありますので・・・。)


このなんちゃってマジックアイ(R)を製作された方のページへのリンクです。(他にも居られましたらご連絡お待ちしております!)

ひよこの里」内の「ひよこ日記」・・・LEDの数を20個に倍増し、上手に作って頂きました。参考になると思います!

珍国際の書斎」内の「日記」・・・今後改造が楽しみです!

別の方も、作製記録を送って頂きました。その1その2 (JPGファイル) いろいろと実験されてくださいました。

嶋村様の真空管ラジオのお部屋にも、僕のを参考にオリジナルの回路でLED式マジックアイを制作しました。詳しくはこちら

JA7CIA様にも綺麗に作製して頂きました。詳しくはこちら


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