大型ラジオ修復記


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<223番のラジオの修復内容詳細>

1.修復前の様子。(写真1)大きさは縦85センチ×横65センチ×奥行き45センチとかなり大きい。使用真空管は、UZ−6D6(高周波増幅)、6W−C5(周波数変換)、UZ−6D6(中間周波数増幅)、6Z−DH3A(検波&低周波増幅)、UZ−42(電力増幅)、KX−80K(整流)、EZ−6E5(同調指示、欠品)である。以前修理した大型電蓄と似た構造である。2バンド短波付の高級ラジオである。

2.大型電蓄のキャビネットであるが、上蓋の内側にはターンテーブルは取り付けられていない。(写真2)ちょっと寂しいのである・・・。

3.正面は普通のラジオの様であるが、ツマミが5つも付いている。(写真3)マジックアイの穴も、ソケットも、取り付け金具も付いているが、肝心の6E5の真空管が欠品である。これは現在1本5,000円程度と高価で貴重なため、このままとする。

4.修復前の内部の様子。(写真4)シャーシーがアルミなんで、メーカー製品ではなく組み立て品らしい。PU入力らしい端子も見られるので、ターンテーブルさえ有れば、SP盤を聞くことが出来るので、非常に残念である。

5.後ろには、「関東ラジオキャビネット物品税完納協力会」の証が貼られている。(写真5)この頃は、ラジオセットの完成品には、高価な物品税が掛かっていたので、素人の組み立てが流行った頃である。

6.修復前のシャーシー上部の様子。(写真6)埃をエアガンで飛ばして綺麗になりました。ツマミは左から電源、音質、音量、バンド切り替え、チューニングである。

7.修復前のシャーシー内部の様子。(写真7)当時のコンデンサーのままである。半田付けや配線は、やはり素人ぽっく、あまり上手ではない。何と、90Vと100V切り替えのヒューズホルダーには、両方に10Aの巨大なヒューズが付いていた。これでは全然役に立たないばかりか、ショートしているのでトランスが発熱し危険な状態です。ヒューズは必ず片側のみに挿入し、間違っても両方に挿入しない様にしてください!!!

8.修復が完了したシャーシー内部の様子。(写真8)このラジオは、素人組み立てみたいで、全ての配線をやり直しています。特に半田付けが下手で、外すのに苦労しています。ガリ防止の為に、2つの可変抵抗器も交換しておきました。もちろん全ての抵抗やコンデンサー類は新品に交換したので、安心です。

9.出力トランスの1次側は、例の如く断線していましたので、交換しました。(写真9)いよいよ通電試験を実施し、動作確認が出来ましたが、かなり調整がずれているので、現在は各種調整と試験中です。もうすぐ完成となります。

10.修復が完了したところ。(写真10)各種調整&試験後、問題無さそうなので完了とする。マジックアイは写真では新品を取り付けて撮影してますが、実際は欠品です。ソケットを付けてありますので、追加することも出来ますが、現在は1本5,000円程度と高価で貴重です。迫力の音がする高級ラジオです。是非とも大切にお使いください!

パソコン版の詳細な修復内容はこちらです。(PC版なので、携帯からは重たいです!注意!)

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