ラジオ少年「KIT-2050」作製記


(続)真空管ラジオ修復記 > ラジオ少年「KIT-2050」作製記

いつもお世話になっている札幌のNPO法人ラジオ少年で、特価で頒布されている「KIT-2050」というラジオを組み立てましたので、紹介します。このラジオは回路が悪く、感度がよろしくないので改造して使って欲しいと注意書きが記載されていますし、改造後の回路例も記載されています。マニア向けのキットです?


キットの内容物。7石スーパーラジオキットで税込み500円です。中国製なので、品質はそれなりであるが・・・。組み立て説明書は中国語で書かれているが、改造の回路図などはラジオ少年様で付け加えられている。


部品は、抵抗のみ紙に付けられている。その他は袋に入っている。


プリント基板の裏面は、レジストリー処理されており、立派なのだが・・・。


プリント基板の表面は、シルク印刷されており、組み立てに悩む事は無さそうだ。部品をチェックし、組み立てに取りかかる事にする。


中国語の説明書の部品配置図。


回路図はこのとおり。中間周波増幅回路がベース接地なので、ゲインが稼げず感度が悪い。さすが中国製だ!


推奨される改造後の回路図。通常のエミッター接地回路に改造すると実用的な回路になる。初心者には少し難しいかも・・・?


とりあえずオリジナルの回路で組み立てたところ。どの程度の感度なのか試してみる事にする。


オリジナルの回路で組み立てたプリント基板下部の様子。AからEまでの電流測定用のショートランドは、必ず半田でショートしなければ動作しません。


とりあえず組み立てて鳴らしてみたところ。う〜ん、スピーカーに耳を近づけて、ごそごそ鳴っている感じ。やはり実用的ではない・・・。


そこで改造回路図2の様に変更して高感度化したところ。プリントパターンを数カ所カットし、ジャンパーも数カ所接続しなければなりません。初心者にはかなり難しそうです。


トランジスター2個も改造後の回路では、向きが変わってしまう。組み立ててから思ったのですが、最初は1段目のみ改造し、その場所の電界強度で実用になるか試してから次の2段目の改造に進むべきか判断した方が良さそうです。


調整して、かなり高感度になりましたが、発振したり音が歪んだり、それなりです。中国の学生教材は、回路の不具合を見つけ、その対策として回路を改造する技術まで求められるのですね。さすが中国!!中国の学生の技術力のレベルの高さに感激です!本当にすばらしい(爆笑!)日本では真似が出来ません!!!でも、当方は電界強度が強いので、中間周波2段増幅の改造例2ですと、発振してしまう不具合が発生します。1段増幅の改造例1が良かったかもしれません。今後製作される方は、両方試して実用的な改造をお勧めします。その後、改造例1の様に、初段目のみエミッター接地回路に戻したところ、多少感度も悪くなりましたが発振がなくなりました。ただ音は相変わらず良くないです。

以上、製作時間は約3時間程度でした。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

このページが少しでもお役にたった場合は、下記をクリックし、拍手(?)をお願いします。
拍手する

匿名でも結構ですので、是非ともアンケートにご協力お願いします!また、ご意見ご感想はこちらまでお願いします。(こちらは匿名と携帯メールはご遠慮下さい!)

inserted by FC2 system