ジャンク品について


(続)真空管ラジオ修復記 > ジャンク品について

 皆さんはジャンク品という言葉をご存じでしょうか?ウィキペディアでは、この様な定義になっています。オークションなどでも、ジャンク品として、真空管ラジオを含めて、様々な品物が出品されています。ジャンク品とは、基本的にガラクタです。動作するかもしれませんが、動作を保証してはいない物です。基本的には部品取りです。使い方は購入した人の技術力と責任で実施しなければなりません。

 かなり前になりますが、秋葉原の某お店で貴重な戦前のラジオ用の真空管のデッドストック品を、ジャンク扱いとして1本300円という超破格の値段で販売していた事がありました。デッドストックとは言っても、もう70年近く前の製品です。オリジナルの箱入りですが、箱は長期在庫品なのでボロボロです。この貴重な在庫品を、10本まとめて買った方がいたそうです。僕は買い占めはしない主義なので、そんなおいしい物が売っていても、他の方々の為に、そんなにまとめて買う事は致しませんが・・・。ところで、その方が買った10本の真空管のうち、1本が不良品だったと販売している店に交換する様にクレームを付けたそうです。実はそのクレームを付けた方は、僕のこのページの読者で、僕にその事をメールで書いて来られました。お店の方でも、ジャンク品として販売しているので、交換は出来ない旨を話したそうですが、そのクレームを付けた人曰く、「売るならちゃんとチェックして良品を売るのが正しいのではないか?」と言って、お怒りの様子でした。僕もそのお店の方からそのお話を伺い、最近はこんな人が多いのかと嘆かわしく思いました。その後、そのお店ではその真空管を1人3本までと販売制限をして、不良品でも交換出来ない旨を掲示しました。僕もその購入した方からメール頂いたので、ジャンク品とはこんな物ですよと、返信したのですが、どうも残念ながら理解して頂けなかった様です。ジャンク品として明記していなくても、値段から考えて暗黙の了解でジャンク扱いという品も有ります。

 オークションでもジャンク品としてたくさんの物が出品されておりますし、中には音が出ただけで完動品として販売する人も多いみたいです。ココで言う完動品も定義が怪しくて、僕が考える、古い部品を交換して完全に整備して安心して使える品物は完動品で良いのですが、音が出ただけで危険な状態では、完動品と言うのはどうかと思います。そんな訳で、音が出てもジャンク品として、出品する方も多いと思います。ノークレーム・ノーリターンとのお馴染みの記載も、クレームを付ける人が多い事が原因でしょう?僕はジャンク品の真空管ラジオを完動品にする仕事をしている訳です!

 最近、秋葉原でも、ジャンク屋さんが少なくなってきました。ジャンク屋さんの店主とお話をすると、同じように動作しなかったと言って、クレームを付ける人が多くなったという事です。

 僕が言いたいのは、最近ジャンクの意味も解らず、何かとクレームを付けて来る人が多くなっているという事です。ジャンクだけではなく、難癖を付けてクレームをいうクレーマーと言われる人々が多くなってきていると思うのは、僕だけでしょうか・・・?是非ともジャンク品という言葉の意味を理解してください。お願いします!こちらもお読みください!


誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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