iPad同期・充電切り替え器作製計画


(続)真空管ラジオ修復記 > iPad同期・充電切り替え器作製計画

巷で噂のiPad(アイパッド)は、WindowsのPCを使うと、USBから充電ができません。新しいMacのPCからならUSBから充電も可能です。そこでWindowsのPCでもUSBから充電も可能な装置を自作してみました。原因は単にUSBの電流不足だけではありませんでした・・・。


マニアな僕は、5月28日の発売当日に、巷で噂のアップル社製のiPadを早速入手しました。努力するのが嫌いな僕は(?)、朝から並ばずに、オンラインストアで予約購入し、28日に届くのをひたすら待っていました!(爆!)iPodは以前から修理したりして大好きなデバイスですので、是非とも買わずにはいられませんでした・・・!実はこのiPadはUSBから充電出来るハズなんですが、WindowsPCからは充電されない仕様です。ネットでもあちこちでこの問題に関して記述がありますが、残念ながら現在のところこの解決方法を記載しているサイトは見つかりませんでした。それなら自分で解決して見せようと、自分なりに解析して充電可能にする事ができました。一般的に言われているのですが、iPadは充電電流を多く必要とするので、充電出来ない云々の記載があります。これは一見正しいのですが、実は問題はそれだけではありません。電流を多く流せるUSBハブからでも、iPod側で充電してくれません。純正のACアダプターで充電することを推奨してますが、実験してみると一部のサードパーティー製のACアダプターでも充電が出来ます。この原因は、実はUSBデーター線の認識にありました。いろいろと実験してUSBデーター線をある電圧にするとiPad側で充電を開始してくれる事がわかりました。2012年3月発売の第三世代の新しいiPadでも充電される様に、回路を変更しました。


それで作製したのが、この自作のiPad/iPod専用の、同期・充電切り替えユニットです。サードパーティー製のiPod Dockケーブルを切断し、途中に取り付けました。


スイッチで同期と充電を切り替えができます。普通はiPodをPCに接続すると、iTuneが自動的に起動して同期してくれるのですが、単に充電したい時にはこれがうっとうしい事がありますし、iPadは充電さえもしてくれません。これを解決するのがこのユニットです。外部の電源ACアダプターでも充電できる様に、DCジャックも付けてみました。外部電源を使う時は、USBケーブルは必ずPCから外す必要があります。逆にUSB接続時は、PCから電源5Vを取る事も出来ます。これで充電側に切り替えると、WindowsPCからもiPadに充電が可能になりました!ただし同期と充電を同時に行う事はWindowsPCでは、iPadの仕様により出来ません。(新しいMacでは、同期と充電を同時に可能です!)また接続中にスイッチを切り替えても変更はできません。一度接続を解除する必要があります。


内部の様子です。回路的には、全然大した事はありませんが、ここまで解析するのに結構時間が掛かりました。腕に自信の有る方は、自作されては如何でしょうか?初期の回路図はこちらですが、知らないうちにAppleさんがDockコネクターのグランド周りを強化して、従来のDockケーブルでは、iPadは充電出来なくなりました。新しい回路図はこちらです。ただしこの回路を運用した結果に関しては、僕は一切責任を負いません。ご自分の責任と技術によって、実験されてください!これでどんなUSB電源アダプターやUSBハブからでも充電が可能になりますが、電流が不足のポートからでは充電時間が長く掛かります。最低1A以上電流が流せるポートが必要です!


これを応用して、iPod/iPad両方に使用できる外部バッテリー(&充電器)を製作しました。電源の無い所でも、充電が可能です。iPodに付属のアップルのシールを貼ってみました。


内部は単三のエネループを4本使用してます。


その後、同期・充電の切り替えスイッチのみのバージョン(中央)、充電専用のバージョン(下側)も作ってみました。これでかなり便利になりました。似たような製品も出ているみたいですが、iPadに充電出来るかは不明です。誰か買って試してみてください!最近見つけた、こちら(白)やこちら(黒)は740円と安いので買ってみましたら、僕が製作したのと同じ様に充電と同期が切り替え出来ました。(現在は売り切れです)


その後、iPadの充電電流を計測出来る様に、電流計を取り付けたバージョンも製作してみました。電池が100%でスリープ状態でも、約0.5A程度電流が流れています。充電時の最大電流は、2Aまでは流れない様ですが、1A以上流れますので、やはり通常のUSB電源アダプターでは電流不足かもしれません。これは他のUSB機器を含めて、最大4Aまで流す事が出来る、頼もしい設計になってます。


USB電流計なる物も自作しました。これはUSBに流れる電流を測定できる優れものです。

このページは、開設以来結構なアクセスがあるみたいです。iPadユーザーで、同じ様な悩みを持つ方々が多いのでしょうかね?iPadの音を真空管ラジオで楽しみたい方はこちら

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」と、2008年12月17日発売の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」と、2009年10月22日に発売の「真空管レフレックスラジオ実践製作ガイド」と、CQ出版社から2010年4月19日発売の「CQハムラジオ」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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