ゲルマラヂオをつくりませう!


(続)真空管ラジオ修復記 > ゲルマラヂオをつくりませう!

真空管ラジオの製作もそろそろ・・・?という訳で、基本に立ち返り、ゲルマニウムラジオを作ってみる事にしました。以前、究極のエコラジオ作製計画で作ったラジオですが、いろいろとグレードアップを考えています。そこで新にラジオ少年様で頒布のキットを2種類購入しました。とりあえず組み立てを実施しました。どちらも組み立ては、1時間もあれば完成する手軽さです。実はこのネタで、新たに本の記事にしたりして・・・。(爆!)


これがラジオ少年様で頒布のKIT-4DXというゲルマラジオキットです。わずか1,300円とは思えない内容です。高価なエアーバリコンとソノレイドコイルの組み合わせで最高の性能を発揮します。コイルも自作します。(以上、ラジオ少年様の紹介より) バリコンは何とアルプス電気製です。


コイルは自分で巻くタイプです。ベークボビンのの穴は開けてあり、コイルを止めるハトメを取り付けてあります。


0.26mmのUEW(ウレタン被覆線)を、アンテナ側は25回、バリコン側は125回自分で巻きます。長さは約18mとの事です。綺麗に巻くのには、根気がいる作業です。まあ、マグネチックスピーカーのコイルは、0.1mmの線を3,500回巻くので、それよりはずっと簡単ですが・・・。巻き終わったコイルには、高周波ニスを塗ると、コイルが固定されてずれて来ませんので、お勧めです。


木の台に部品を取り付けたところ。これから配線に取りかかります。配線は、回路が単純なので、あっという間に完成します。


配線を実施したところ。ほんの10分もあれば、完成します。いわゆる空中配線です。レトロっぽくて、かっこいいですね!


配線が完了したところ。こちらは外部に大きなアンテナを取り付けないと、受信は難しいです。


何と、ゲルマニウムダイオードの代わりに、双2極の真空管6AL5にて検波する様に改造しました!(検波のみで増幅はなし!)これでもちゃんと聞こえます!当然ヒーター用の電源が必要なんですが・・・。ゲルマニウムダイオードで検波するのがゲルマラジオなんですが、これは何と呼ぶのでしょうか?立派な真空管ラジオでしょうかねぇ?ヒーターを点火する電力があれば、トランジスターラジオでスピーカーが鳴る様な気がしますが、気のせいでしょうか・・・?多分気のせいでしょうね!(爆)


こちらは鉱石ラジオ用のレシーバーです。当時のデットストックの新品が入手出来ました。インピーダンスが2KΩと高く、鉱石ラジオには最適です。


頭に通すバンドが小さめです。当時の人は頭が小さかったのでしょうか?


これがさぐり式の鉱石検波器です。こちらも当時のデットストックの新品が入手出来ました。筒の左端に鉱石が入っており、右側のツマミを動かして針を鉱石に当てて、良く聞こえる点を捜すという、代物です。


この針で、微妙に鉱石に接触させて検波するのはかなり難しいです。


早速ゲルマニウムダイオードの代わりに、鉱石検波器を取り付けて見ました。


もちろんクリスタルイヤホンの代わりに、レシーバーで聞きます。おお、当時の音が再現されました!



こちらはラジオ少年様で頒布のKIT-5というゲルマラジオキットです。1,000円で購入できます。長さ14cmのビックバーアンテナ、Hi−Qを得るため高級絹巻き線を採用。最高感度が期待出来るゲルマラジオです。 強電界では、バーアンテナで受信出来ます。(以上、ラジオ少年様の紹介より) 回路図はこちら


こちらもバーアンテナのコイルは、自分で巻きます。こちらはわずか64回巻くだけですし、線の太さも0.5mmなんで、切れる心配もなく簡単に巻けます。通常バーアンテナだけで受信するなら、それだけですが、外部に大きなアンテナを付ける場合は、アンテナコイルとして10回巻きのコイルを追加します。


巻いたバーアンテナを組み込んで配線したところ。こっちも簡単なんで、すぐに完成します。


これでとりあえず完成です。強電界では、これだけでイヤホンから放送が聞こえます。


では、簡単に倍電圧整流回路に改造してみましょう。通常の回路と倍電圧回路の違いが確かめられる様に、スイッチ一つで回路を切り替えられる様に作ってみました。出力トランスは、イヤホンジャックの外付けになっています。


外観は、イヤホンジャックと、回路の切り替えスイッチが付きました。テストした結果、効果は電波の状態に寄るようです。有る程度電波が強い場所なら、倍電圧整流の効果はありますが、電波が弱い所では、ダイオードの損失が大きく、かえって倍電圧整流ではなく、オリジナル回路の方が、音は大きいでした!


トランジスターによる増幅回路を取り付けてみました。

誠文堂新光社から2007年11月16日に発売の「真空管ラジオ製作ガイド」の一部を執筆させて頂きました。是非とも1冊ご購入をお願いします!

この記事の内容は、誠文堂新光社から2008年12月中旬に発売予定の「ゲルマラジオ製作徹底ガイド」に記載予定です。是非とも1冊ご購入をお願いします!

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